著者情報(rel=author)がGoogleの検索結果に与える影響の未来予測

[対象: 中〜上級]

rel=”author”の利用に対する評価をGoogleは前進させていくのか?

GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が上の質問に動画で回答しました。

 

rel=”author”(著者情報)の裏側にあるアイディアにはとてもワクワクしている。

簡単に言ってしまえば、“匿名”のウェブから“身元・正体”という観念があるウェブに移ることができる。ひょっとしたら個々の著者の評判もできあがるかもしれない。

そうすれば、ウェブスパムはタダでたくさんの利益を得ているけど、匿名という隅っこにスパマーたちが隠れることは難しくなるだろう。

匿名性へは支持は続けるつもりだ。

でももしDanny Sullivan(ダニー・サリヴァン)が、フォーラムとかそういうところで僕が知りたいことを何か書いたとしたら、たとえそのフォーラムにたいしたPageRankがないとか、たいした評価を与られていなくても、(ダニーが書いたことを)僕は知りたいだろうね。
※Danny SullivanはSearch Engine LandのFounding Editorであり検索業界の権威。

rel=”author”の導入初期は、見ていておかしなことがたくさんあったのは間違いなく事実だ。見直しして、ハンドルを回し(推し進めるの比喩か?)、繰り返し適用して、rel=”author”を改善するには他に何が必要か考えるつもりだ。ランキング指標として使う別の方法も考えたい。

もっとリッチな、(誰が書いたかがわかる)注釈が付いたウェブに移動できるから、rel=”author”の利用方法を確かに研究していくつもりだ。

Googleが目指す方向性は、キーワードつまり文字列から“モノ・コト”に移ってきている。

だからナレッジグラフを僕たちは立ち上げて、現実世界のエンティティとエンティティ同士の繋がり関係を学習し始めた。
※“ナレッジグラフ”はこちらを参照・“エンティティ”はこちらを参照

同じように、現実世界の誰がそのコンテンツを実際に書いているのかがわかれば、本当に役に立つだろうし、検索品質を向上させる助けになるかもしれない。

したがって、rel=”author”に個人的に確かに僕は興味を持っている。サーチクオリティグループのなかの何人かがrel=”author”の改善に取り組んでいるしと思うし、検索体験を向上させるためにrel=”author”をどう使うかに限って注目し続けていくと思う。

rel=”author”などの実装で証明できる著者情報は、今のところランキング指標としては使われていないと思われます。

ましてAuthorRank(オーサーランク)も特許や文献で書かれた仕組みであって、実際には採用されていないようです。

もっとも今この時点では、ひょっとしたら試験的に使われていることは否定できませんが。

いずれにしても、ランキングを決める要因として著者情報がどのように利用されるかを絶えず気にかけておきたいですね。

“あなたが作ったから”という判断基準でもって、あなたのコンテンツが検索結果に表示されることがあり得るのです。

逆に、誰が作ったかわからない匿名コンテンツは表示されないことがあるかもしれません。
これはスパム対策にもなりますね。

あなたという存在”がどれだけ質の高いコンテンツを提供してユーザーからの支持を集めるかが、Google検索の評価に少なからず影響する時代がやってくることは想像に難くありません。

1人のコンテンツ作成者としての価値を高める活動に、今から積極的に取り組んでおきたいものです。