2012年7月18日、パンダアップデートが日本語にも遂に導入。一部で大きな順位変動あり。

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パンダと日の丸

パンダ・アップデートが、いよいよ日本語(と韓国語)にも導入されました。

米Googleの公式Twitterアカウントが日本時間の2012年7月18日にまずツイートで発表し、次いで日Googleのウェブマスター向け公式ブログが、そして日Googleのコーポレート版の公式ブログが公式アナウンスを出しました。

やっと日本にも来てくれましたね。

初代のパンダが導入されて依頼、約1年5ヶ月たっての導入になります。

当初は英語だけの適用でした。

日本語にも導入すると言ってはいたものの、英語以外の言語へのグローバル展開時には取り残されたままでした。

今年の5月に米Googleの検索品質チームのトップ、Amit Singahal(アミット・シンガル)氏に尋ねたときにもはっきりした時期を聞き出すことはできず、日本導入は当分先になりそうな気配すら感じたのが事実です。

このまま来ないじゃないかと半ば諦めてかけいたのですが、ようやく来ました。

検索結果に与える影響は、米Googleのツイートでは5%未満、日本版ブログの記事では約4%となっています。
初代のパンダが11.8%だったことを考えるとその半分以下ですが、それでも一部のキーワードでは目に見える大きな変動が発生していて圏外に飛んだページも多いとの報告をもらっています。

ただパンダが標的にしたであろうサイトが依然として残っているのも確かなようです。

最初から完全な成果は残せないだろうしそもそも完璧なアルゴリズムは存在しないので、今後も調整が続くでしょう。

ちなみに以下はパンダ・アップデートのこれまでの履歴です。

  1. パンダ・アップデート 1.0 on 2月24日
  2. パンダ・アップデート 2.0 on 2011年4月11日近辺
  3. パンダ・アップデート 2.1 on 2011年5月10日近辺
  4. パンダ・アップデート 2.2 on 2011年6月16日近辺
  5. パンダ・アップデート 2.3 on 2011年7月22日近辺
  6. パンダ・アップデート 2.4 on 2011年8月12日
  7. パンダ・アップデート 2.5 on 2011年9月27日
  8. パンダ・アップデート 2.5.1 on 2011年10月3日
  9. パンダ・アップデート 2.5.2 on 2011年10月13日
  10. パンダ・アップデート 3.1 on 2011年11月19日
  11. パンダ・アップデート 3.2 on 2012年1月15〜21日の週のどこか
  12. パンダ・アップデート 3.3 in 2012年2月(日にちは不明)
  13. パンダ・アップデート 3.4 in 2012年3月(日にちは不明)
  14. パンダ・アップデート 3.5 on 2012年4月19日
  15. パンダ・アップデート 3.6 on 2012年4月27日
  16. パンダ・アップデート 3.7 on 2012年6月12日
  17. パンダ・アップデート 3.8 on 2012年6月26日
  18. パンダ・アップデート 日本語&韓国語 on 2012年7月18日(今回、ここだけ日本時間)

日本版パンダがこれからどのように成長していくかを一緒に観察していきましょう。

さてここからはパンダ・アップデートについておさらいします。

パンダ・アップデートは、2011年2月24日にGoogleが導入した新しいアルゴリズムです。

開発の中心人物であった、Biswanath Panda(ビスワナス・パンダ)氏の名前をとって「Panda(パンダ)」と名付けられました。

コンテンツの「クオリティ」を重視し、質の低いコンテンツを検索結果から排除し、反対に質の高いコンテンツを上位に表示させるのが狙いのアルゴリズムです。

Googleは「関連性」を常に求めてきましたが、パンダアップデートは関連性とは別に「質」を求める完全に新しいランキング要因になります。

上でも伝えたように初代のパンダ・アップデートが検索結果に与えた影響は12%近くで史上最大級の変動をもたらしました。

パンダ・アップデートの背景と意図やパンダ・アップデートが判断基準にする「質」がどういったものかは、こちらの記事で復習してください。

パンダ・アップデートが導入されから1年以上たっていて十分に余裕はあったのですから、慌てて情報収集をしている人は僕のブログ読者にいませんよね。

まして昨日を境にGoogle(とYahoo)検索からのトラフィックが激減している人はいないと信じています。

もし落ちていたとしたら次のような点がないかどうかをチェックしてみてください。

  • 中身の薄いコンテンツでなかったか
  • 単純にページを量産しているだけでなかったか
  • 深く掘り下げた情報を提供していたか
  • サイト内に同じようなページばかりでなかったか
  • 他のサイトに同じコンテンツが存在していないか
  • ECサイトであれば、商品説明がメーカー配布のコピーだけでなかったか
  • 不動産サイトであれば、物件情報だけでなかったか
  • アフィリエイトサイトであれば、数行の説明とアフィリエイトリンクだけでなかったか
  • 広告の配置や数、色がユーザーの閲覧の妨げになっていないか

まだまだ他にも見るべき点はたくさんあります。

パンダ・アップデートはAI(人工知能)を利用した高度で複雑なアルゴリズムと言われています。

あなたが一般のサイト管理者ならパンダが何を見ているか分析するのはやめておきましょう。
無理です。
SEO専門職の人に任せておきましょう。
いえ、SEO専門職であっても分析に時間を費やすよりは、どうやって質の高いコンテンツを作り出すかの研究に時間を費やしてほしいと望みます。

アルゴリズムだけを追いかけていると同じことの繰り返しです。

Matt Cutts(マット・カッツ)をはじめ、Googleの人はよくこう言います。

“Chase users, not algorithm.”(ユーザーを追え、アルゴリズムを追いかけるな。)

綺麗ごとのように聞こえるかもしれませんが、事実そのとおりですよね。

検索エンジンのアルゴリズムは絶えず変化し向上します。
隙を突いて無理やり上位を狙うテクニックが日に日に通用しなくなっていることは明らかです。

自作リンクや有料リンク、相互リンク、ディレクトリ登録リンクなど不正なリンクを集めていてペンギン・アップデートで痛いダメージを負った人は身にしみて分かるはずです。

「質の高いコンテンツって何? どうやって作るの?」

という悩みは当然出てきます。

教えてあげられたらいいのですが、こうすればいいという万人に通用するプロセスは残念ながら存在しません。

検索エンジンのことはひとまず脇において、自分の作ったコンテンツはユーザーにとって他では得られない価値のある情報を与えているかをまず考えてみてください。

そして脇に置いておいた検索エンジンを目の前に戻して、自分の作ったコンテンツは本当に検索結果の1位にふさわしいか、自分が検索エンジンを作る人だったとしたら自分が作ったそのページを1位に表示させることに満足するかを考えてみてください。

両方ともに自信が持てたら全力でSEOに取り組みましょう。

オリジナルかつハイクオリティなコンテンツ作りについてはこちらの記事も参考にしてください。
上の2つはECサイト向けですが、そうではないサイトであっても役立つヒントがたくさん詰まっています。

最後に、といってもものすごく重要なことに触れてパンダ・アップデート日本導入のこの記事を終わりにします。

Googleが求めているのはあなたのサイトでしか得られない「付加価値」です。
「付加価値」を提供できれば、少なくともパンダが標的とする質の低いコンテンツにはならないでしょう。

P.S.
パンダ関連の過去記事はこちらをご覧ください。
「パンダ・アップデート」の記事一覧