Googleメーデーアップデートはアルゴリズム更新だった

ロングテールのアクセスが著しく減少するGoogle Mayday Update(グーグル メーデーアップデート)と名前のついたランキングの変動は4月の下旬から始まりました。

1ヶ月たった5月の下旬に入ってもこの現象は続いています

そして先週後半に新たな展開を見せました。

GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏がアルゴリズム更新だったことを認めたのです。
元Google社員のVanessa Fox(ヴァネッサ・フォックス)女史がSearch Engine Landでレポートしています。

Google I/OカンファレンスのQ&AセッションでMatt Cutt氏は次のようにコメントしたそうです。

This is an algorithmic change in Google, looking for higher quality sites to surface for long tail queries. It went through vigorous testing and isn’t going to be rolled back.

“これはGoogleでのアルゴリズム変更で、よりクオリティの高いサイトがロングテール検索で上位に現れるようにした。十分なテストを経て実行され元に戻ることはない。”

Vanessa Fox女史は完全に独自の推測だとしながらも、メーデーアップデートを次のように分析しています。

  • リンクのあまり張られていない商品ページがある、かなり大規模なサイトが主に影響を受けている。
  • そういうページはオリジナルで価値のある実質的なコンテンツがなく、何回かクリックしないとホームページから到達できない。
  • eコマースサイトが典型的な例で、個別商品ページが外部リンクを集めづらく、コンテンツの大部分は製造元のデータベースからそのまま引用されている。
  • トラフィックが減ったサイトがあるということは、反対にトラフィックが増えたサイトがあるということも意味する。
  • ロングテール検索で上位に出るようになったサイトもしくはページは、よりクオリティの高いサイトである。
  • 関連性に関するアルゴリズムに若干の改良が加えられたっぽい。
  • 以前は関連性の指標が高ければクオリティの指標が高くないページでも上位に出たが、現在は十分なクオリティの指標がそのページにない場合は関連性の高さには同じようにウェイトが置かれなくなっているのかもしれない。

また今回のアルゴリズム更新は「ランキング」に関わるアルゴリズムの更新で、インデックスやクローリングに関わるような検索インフラストラクチャ(=カフェイン)の変更ではないとも伝えています。

個別ページに注目されるようなコンテンツを作ってリンクを引きつけるのは難しいだろうから、これといった対応策は今のところなさそうです。

“higher quality”(より高いクオリティ)がどういった要因で判断されているのかを、トラフィックが減少したクエリを抜き出してそのクエリでの検索で代わりに順位が上がったページを分析しどんな特徴があるか探し出してみてはどうかと提案しています。

【UPDATE】
Matt Cutts氏によるメーデーアップデートについてのビデオがYouTubeにアップロードされました。

基本的にVanessa Fox女史の説明どおりです。
明日のエントリでピックアップします。