ページエクスペリエンスアップデートが起こすランキング変動は非常に小さいと予想される

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コア ウェブ バイタルをランキング要因に組み込んだページ エクスペリエンス アップデートを 6 月中旬に Google は実施する予定です。
つまり、予定どおりであれば今週中です。

ページ エクスペリエンス アップデートによる順位変動は、全体的には非常に小さいと予想されます。

関連性が強いシグナル

順位変動が小さいと予想される最も大きな理由は、ページ エクスペリエンスよりも関連性がもっとずっと強いシグナルだからです。
これは何度も Google が繰り返し言っていることです。

直近のオフィスアワーでも John Mueller(ジョン・ミューラー)氏がこの件について言及しています。

検索に対しては、関連性を非常に重視する。ページ エクスペリエンス シグナルが関連性を上回ることはない。(ページ エクスペリエンス以外の)状態が等しければ、ページ エクスペリエンス アップデートによって多少の変化があるかもしれない。だが、そのページがクエリに対して関連性が非常に高いなら、おそらくたいした変化はないだろう。

また、ミューラー氏はコア ウェブ バイタルが段階的な評価であること、評価に上限があることにも触れています。

コア ウェブ バイタルは、良好・改善が必要・不良の 3 段階に分類されるが、評価に違いが出るのは「改善が必要」からだ。良好であれば、その中での差異はない。十分速いならそれで十分だ。ほかのページよりも 200 ミリ秒速くしても検索においては何も変わらない。不良から良好へど改善すれば変化が出るかもしれないが、良好を超良好にしても順位は変化しない。

コア ウェブ バイタルは、0 か 1 かではなく段階的な評価であること、良好以上には良好にならないこともすでに明らかになっています。

2 か月かけてページ エクスペリエンス アップデートを完了か?

ページ エクスペリエンス アップデートを 2 か月くらいかけてゆっくりと Google は展開していくようです。

アップデート実施と同時にランキングが突然下がることがありうるのか?という質問にたいしてミューラー氏がそのように返答しています。

ページ エクスペリエンス アップデートを Google は最初からすべての検索結果には適用しません。
まず何 % かの検索結果に反映させ、様子を見ながら徐々に適用範囲を拡大していく予定です。
100% の検索結果に適用されるまでには 2 か月程度を見込んでいるようです。

コア ウェブ バイタルはランキングに与える影響力がもともと小さいうえに、良好以上に評価されることはありません。
加えて、時間をかけて少しずつ展開することも手伝って、ページ エクスペリエンス アップデートによる変動はきわめて限定的になると予想されます。