評判の悪いネットショップのランキングを下げるかもしれない、とGoogleのマット・カッツがSXSWでコメント

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顧客の評判が悪いネットショップが上位表示できないように今年後半にGoogleはアルゴリズムを改良するかもしれません。

悪評サイトの評価を下げる

米オースティンで開催されているSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)カンファレンスのセッションのなかでGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が下のように発言しました。

質の低い体験をさせるショップを我々は検索結果で上位表示させたくない。ショップの質を見てもっといい対応ができないか取り組んできた。今年後半、ひょっとするともう少し早くなるかもしれないが、対処する見込みがある。

セッションの司会を務めたDanny Sullivan(ダニー・サリヴァン)氏がSearch Engine Landでレポートした内容になります。

たちの悪い競合が自分たちよりも上位に表示していることを懸念しているショップ運営者に対しての回答です。

評判が良くないことをどうやって判断するのか?

悪い評判を与えられていることをGoogleはどうやって判断するのでしょうか?

具体的な話は出なかったようですが、偽もののレビューを見破ることが1つにあるのではないだろうかとDanny Sullivan氏は推測しています。
日本で言うなら“ステマ”ですかね。

利用者の評価がランキング要因の1つとして使われていることをMatt Cutts氏は暗に認めたようです。

悪い評判を作為的に集めることで上位表示させることに成功したDecorMyEyesというネットショップが購入者とトラブルを起こした事件が過去にありました。

問題が発覚した後、Googleは速やかにアルゴリズムを改良し、実際に、悪い評判のサイトが検索結果の上に出てこないようにしました。

しかしこのとき以上の仕組みを採用する可能性もありそうです。

Matt Cutts氏は次のようにもコメントしました。

優れたショップかどうかを見分けることに利用できる他のシグナルがないか私たちは自問自答している。そういったものを見つけることができて、すべてがそれほどスパムっぽくないなら喜んでそのシグナルを使うだろう。

センチメント分析の本格導入か?

ここは僕の妄想想像です。

DecorMyEyes事件のときのアルゴリズム改良では結果的に見送った、“センチメント分析 (Sentiment Analysis)”を導入する準備が整ったのかもしれないと僕は考えます。

センチメント分析とは、簡単に言うと、「その評判が好意的なものかそれとも否定的なものか」を見分ける仕組みです。
否定的な評判をもらっているものに対しては検索結果にもマイナスの評価を付けます(詳しくはリンク先を参照)。

理由があって以前は採用しなかったわけですが、問題点を克服したと考えることもできます。

ネットショップ運営者が心がけること

詳細な情報は今後出てくるでしょう。
新しい情報が入ったら随時お伝えしていきます。

さしあたりネットショップの運営者が心がけることは以下でしょう。

  • 購入者はもちろん見込み客に対しても満足してもらえるように対応する
  • 商品・製品について役に立つ情報(コンテンツ)を提供する
  • 好意的な評価を書いてもらえるようにする
  • 偽装したレビューをでっちあげない

当たり前といえは当たり前のことばかりで今さら意識すべきことではありません。
加えて、どれもSEOがどうこうの話ではありません。

とはいえ、新たなアルゴリズムが導入されたときに慌てふためかないために当然やるべきことは確実にやっておきましょう。