Googleジョン・ミューラー氏インタビュー:リスト記事やAI量産など近道SEOは長続きしない

[レベル: 初級]

Google 検索チームがスペイン・バルセロナで開催した Search Central Live Deep Dive Europe 2026 で、John Mueller(ジョン・ミューラー)氏に David Iwanow(デヴィッド・イワノフ)氏がインタビューしました。

AI コンテンツの大量生成やリスト記事に偏った戦略のような SEO の近道に対する見解をはじめ、リダイレクト、URL パラメータ、クロールの統計情報レポート、EC サイトの商品データなどについてミューラー氏はアドバイスしています。

インタビュー主要ポイント:ミューラー氏が語る AI コンテンツと SEO の今後

インタビューの主要ポイントをまとめます。

リスト記事と AI コンテンツ:

ある手法が有効だとわかると皆がまねをし、質の低い使い方も増え、やがてシステムが対応する。

この流れは何度も繰り返されてきた。リスト記事(比較記事・おすすめ記事)そのものがスパムだとは言わないが、価値を加える必要はある。システムは急速に進化しているため、戦略のすべてをリスト記事に頼っていると、突然通用しなくなり、何も残らなくなるおそれがある。

試行錯誤するのは構わないが、長期的に検索エンジンや AI システムが人々に表示したくなるサイトの土台づくりに集中すべきだ。

AI コンテンツの大量生成:

抜け道が見つかり、共有され、皆がまねをし、やがてシステムが簡単に見抜けるようになる――これは目新しい話ではない。キーワードの詰め込みや白い背景に白い文字を置く手法と同様、一時的には機能しても、いずれ通用しなくなる。

中小企業は、依頼先の SEO 業者が何をしているのかを、常に批判的に確認する必要がある。

リダイレクトチェーン:

リダイレクトの回数が多すぎることによって問題が起きたサイトに遭遇した記憶はない。過去にドメインの変更などを繰り返して長いチェーンができていても、検索エンジンは現在の URL を把握すると、そこを直接クロールするようになる。古い URL をすべて調べ、5 回を超えたらペナルティを受けると心配する必要はない。

Search Console で正規化の問題が見つかった場合など、実際の問題を調査する際にはリダイレクトを確認するとよい。

(イワノフ氏が指摘した)コンバージョンへの影響は、SEO とは別の問題である。

URL パラメータツール:

Search Console から廃止されたツールは、復活しないと考えている。操作が非常に複雑だったため、チームはパラメータの働きを理解して自動処理することに取り組んできた。サイト監査で状況を把握したいなら、サーバーログを調べる方法がある。

クロールの統計情報レポート:

少し見つけにくい場所にある機能だと思う。多くのサイトでは頻繁に使う必要はないが、ときどき確認し、数値が妥当な範囲にあるか、不自然な急増がないかを見るといい。

ページのクロールにかかる時間が急増した場合、早期に発見して修正すれば、影響を防げることが多い。たとえば半年も放置すると、Google がすでにクロールを大幅に減らしていて、対処が厄介になることがある。

EC サイトの商品の色:

ショッピングシステムへの私の理解は完全ではないが、メーカーが定めた正式な属性値があるなら、できるだけそれを使うと思う。システムが商品を照合しやすくなるためだ(イワノフ氏は「crimson red」を「dark red」に変えたところ、トラフィックとクリック率が上がった事例を挙げた)。

消費者が何を検索すればよいか分からなければ商品を見つけられないし、検索結果に表示されても自分が求める商品だと分からない。これは SEO のために言葉を一致させるという話よりも、多くの商品に共通する問題だと思う。詳しくはショッピング担当のアレックス(別のイベント登壇者)に聞いてほしい。

SEO の今後:

多くの AI システムは SEO を土台としているので、SEO、特にテクニカル SEO は今後も重要であり続けると考えている。

私の理解では、AI システムは学習用か最新情報の取得用かといった目的によって、クロールの仕方が多少異なる。しかし、それもテクニカル SEO の一種である(Markdown 版の作成に過剰投資せず、既存サイトに集中すべきだという講演での話にもイワノフ氏は触れる)。

困ったときの相談先:

Google のヘルプフォーラムは役に立つ。プロダクトエキスパートが問題の共通パターンに気づけば、Google 社員にエスカレーションできるからだ。参加者が親切で協力的な SEO コミュニティの Slack も気に入っている。

ある程度クローズドな場なので、具体的な URL を共有して相談しやすい。曖昧な説明だけで質問するより、実際のサイトを見てもらうほうが的確な回答を得やすく、WordPress のインデックス設定のような単純な原因を誰かが見つけてくれるかもしれない。

今後のイベント:

イベントは Google のブログで告知しており、RSS フィードでも確認できる。開催地域は変えるようにしている。今回はバルセロナだが、次に詳しい内容を扱うイベントをどこで開くかは、まだ分からない。北米か南米になるかもしれない。

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ミューラー氏の主張は一貫しています。
リスト記事や AI コンテンツの大量生成のような近道は、一時的に効果があってもいずれ通用しなくなります。
長期的に検索エンジンや AI システムが表示したくなるサイトの土台づくりに集中すべき、というのが中心となるメッセージです。

AI 検索が広がっても、その土台はテクニカル SEO を含む SEO です。
新しい手法に飛びつく前に、まず自分のサイトの基本を見直したいところです。