[レベル: 上級]
Google は、「サイトの評判の不正使用」スパムポリシーの内容を大幅に更新しました。
この記事では、主要な変更点を概説します。
名称変更
まず、名称が変わりました。
- 以前:Site reputation abuse(サイトの評判の不正使用)
- 現在:Site reputation policy(サイトの評判のポリシー)※この記事を書いている時点では日本語ドキュメントは未更新のため、翻訳は僕による
基本的な定義と目的は実質的に維持しつつ、ポリシー名から「abuse(不正使用)」に相当する語を外しました。
そして、サードパーティ コンテンツを評価するための、はるかに詳細な枠組みを導入しています。
さらに、EEA の内外で異なる適用方針が設けられています。
EEA 内外での異なる適用方針
これまでは、ユーザーの地理的位置によって扱いを区別していませんでした。
違反していると判断されたコンテンツには、手動による対策が適用される可能性がありました。
しかし、欧州経済領域 (European Economic Area、通称 EEA) の中と外では、異なる対策の枠組みが適用されます。
EEA 外のユーザー向けの検索結果に、ポリシーに違反しているページが表示される場合、引き続き手動による対策の対象となる可能性があります。
一方で、EEA 内のユーザーに表示される関連ページには、手動による対策によるランキングへの影響は適用されません。
代わりに Google は、影響を受けるサイトの一部をメインドメインから分離されたものとして分類し、時間の経過とともに、その部分が独自の評価に基づいて個別にランク付けされるようにする場合があります。
Google はまた、このポリシーに基づき EEA の検索結果に影響していた過去の手動による対策を解除すると述べています。
ただし、メインドメインからの分離は自動的に行われるわけではありません。
ただし、サイトの一部が別区分として分類されても、メインサイトのランキング シグナルが直ちに取り除かれるわけではありません。
Google のシステムは、分離されたセクションを独立して評価しランク付けすることを徐々に学習していく可能性があります。
この分類そのものはランキング シグナルとして使用されません。
なお、EEA 外で適用された手動による対策が、EEA 内でネガティブなランキング シグナルとして使用されることはありません。
EEA 向けの対応として、影響を受けるコンテンツを noindex にする必要もありません。
サイトの評判に関するポリシー違反を Google はどのように評価するのか
この記事を読んでいる人が管理するサイトの大半は、EEA 外のユーザーをターゲットにしていると思われます。
その場合は、ほぼまったくと言っていいほど影響はありません。
そうは言っても、ドキュメントは大幅に更新されています。
特に、サイトの評判に関するポリシー違反を Google が評価する方法が、
更新されたポリシーにおける最も重要な追加点の 1 つです。
Google は通常、あるドメイン内の個々のページは、そのドメインの他の部分と一貫した品質水準を持つものと想定すると説明しています。
あるセクションがサイトの評判に関するポリシーと整合していないように見える場合、Google は人間による審査を行い、そのコンテンツがホストサイトに十分統合されているかどうかを判断することがあります。
- デザイン、書式、タイポグラフィ、UX がメインサイトと一貫しているか
- コンテンツの品質が、ホストサイトの通常の基準と比べて明らかに異なっていないか
- 著者、所有者、編集責任の所在が明確に示されているか
- 同一またはほぼ同一のコンテンツが他のウェブサイトにも掲載されていないか
どの要素も、それ単独で必須条件または十分条件になるわけではありません。
Google は全体的な状況を考慮します。
更新されたドキュメントではさらに、サードパーティが関与していること自体が問題なのではないことを示す詳しい例も提示されています。
たとえば、フリーランサーが制作したコンテンツであっても、独自性があり、適切に著者表示され、編集上の監督を受け、媒体に統合されていれば、許容される可能性があります。
そのため、更新されたドキュメントでは、ポリシーを説明するための例が大幅に見直されています。
以前のバージョンでは、次のような例が明示的に挙げられていました。
- 映画レビューサイトが、無関係なサードパーティ ページを掲載するケース
- ニュースサイトが、自サイトの評判を主として利用する目的でホワイトラベルのクーポンページを掲載するケース
- 確立されたドメインで掲載したほうが上位表示されやすいという理由から、主としてフリーランス コンテンツを使って新しいトピック分野へ展開するケース
これらの例は、現在では主要な例示一覧から削除されています。
代わりに、新しいドキュメントでは、サードパーティ コンテンツがホスト媒体に本当に統合されているかどうかに重点が置かれ、適切なケースと不適切なケースの詳細なシナリオが示されています。
たとえば Google は現在、専門業者と共同で構築された統合型のクーポン セクションについて、媒体側が実質的な編集責任、キュレーション、統合、ユーザーサポートを担っている場合は、対策の対象となる可能性は低いと説明しています。
異議申し立て
従来の枠組みでは、手動による対策を受けたサイト所有者は、違反を修正したうえで Search Console から再審査リクエストを提出できました。
更新版の枠組みでは、再審査リクエストは引き続き利用できますが、EEA のウェブサイト向けに追加の保護措置を Google は導入しています。
EEA の再審査リクエストには短期間で回答し、その判断理由についてより詳しい説明を提供するとのことです。
対象となるサイトは、再審査プロセスの後に、裁判外紛争解決や調停の手続きを利用できる場合もあります。
まとめ
今回の変更においては、基本原則は変わっていません。
サードパーティ コンテンツが、確立されたドメイン上に掲載されているという主な理由だけで、人為的なランキング上の優位性を得るべきではないという考え方は維持されています。
大きく変わったのは、Google がそのポリシーをどのように評価し、執行するかです。
新しい枠組みでは、EEA 固有の執行方法が導入され、サードパーティ セクションをホストドメインに想定される品質から切り離して扱うという概念が明確化されました。
さらに、本当に統合されたサードパーティ コンテンツと、主としてサイトの評判をランキング上の優位性のために利用しているコンテンツとを区別するための基準も、はるかに明確になっています。
なお、途中でも触れたように日本語ドキュメントは未更新です。
現時点での最新のポリシーを確認する場合は、英語ドキュメントを参照してください。
