AIスクレイピングに請求書で反撃、欧州パブリッシャーの新たな対抗策

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ヨーロッパのパブリッシャーたちが、AI 企業による無断でのコンテンツ取得に対して法的な対抗を強めています。

望まないスクレイピングに対し、英パブリッシャーが AI 企業に請求 ―― 支払わなければ提訴も

英国のパブリッシャーは、無償でコンテンツをスクレイピングする AI 企業に対して直接的な契約上の請求権を生み出すため、自社ウェブサイトの利用規約に「検索用途限定契約(Search-Only Contract、SOC)を追加しています。
この契約は、「検索エンジンによるインデックス作成は許可するが、生成 AI や LLM による学習・再利用・コンテンツ生成への利用は許可しない」という条件を定めるものです。

立証するのが簡単ではない著作権法や知的財産法を意図的に迂回する手段としての採用です。

31 の英国ウェブサイト が Movement for an Open Web(MOW)の支援を受けて SOC を採用しました。
SOC は、ChatGPT や Google Gemini などの LLM がコンテンツをコピーし、別目的に転用することを禁じています。

無断スクレイピングに対する典型的な料金は 記事 1 本あたり 500 ポンド です。
パブリッシャーはチャットボットに直接質問することでスクレイピングを証明し、その後請求書を発行し、未払いの場合は裁判所で支払いを追求できます。

請求の申立費用は Moneyclaim.gov.uk 経由で約 50 ポンド(1 万円強) かかります。
地方のカウンティ裁判所(または少額訴訟裁判所)で判断されます。
通常、請求者が自ら代理人なしで対応します。判決後も支払いがなければ、出版社は執行官を派遣し、その企業の英国オフィスから資産を差し押さえることができるとのことです。

仏 Le Monde はほぼすべての AI ボットをブロック

一方、フランスの出版社の Le Monde(ル・モンド)は、ライセンス契約がある場合を除き、デフォルトでほぼすべての非人間トラフィックをブロックしています。
現在は、読者がブラウザではなく AI エージェント経由で訪れた場合に、有料購読者をどう認識するかを検討中です。

Le Monde は 2023 年以降、厳格なボットブロックを運用しています。
署名済みのライセンス契約を結んでいる企業にのみ例外を認めており、現在は OpenAI、Meta、Perplexity が対象です。

この包括的な方針は、明白な AI クローラーにとどまらず、Common Crawl のようなグレーマーケットのデータセットを含む、すべての非人間トラフィックに及んでいます。

しかし、AI エージェントの普及がジレンマを生じ始めています。

Fastly の分析によると、AI 経由のトラフィックは人間のトラフィックより 6.5 倍速く増加しています。
こうした変化に対応すべく、Le Monde の CTO である Paul Laleu(ポール・ラルー)氏は、AI エージェントが直接ブラウザリクエストを実行しなくても購読者ステータスを確認し、ペイウォール規則を適用できるようにするため、MCP や OAuth 風の拡張などの技術標準を検討しています。

【出典】

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AI クローラーの遮断や利用制限は短期的にはコンテンツ保護につながる一方で、AI 検索や AI エージェント経由の流入機会を失うリスクもあります。
今後は「検索エンジンには見せるが AI には見せない」という単純な二択ではなく、どの AI サービスにどの範囲まで利用を許可するのかを戦略的に管理することが重要になりそうです。