アンカーテキストは終わってなどいない、それどころか共起語のアンカーテキストは評価が高いかも!?

[対象: 中〜上級]

すずきが作ったカルボナーラ

アンカーテキストの重要性が薄れ「共起サイテーション」なるものがアンカーテキストに取って代わる大きなランキング要因になりつつあるかもしれない、というSEOmozのRand Fishkin(ランド・フィッシュキン)氏による大胆な予想を先週紹介しました。

ところがこの推測に対してSEO by the SeaのBill Slawski(ビル・スロースキ)氏が異論を唱えています。

アンカーテキストの効力が落ちたのではなくアンカーテキストの評価のされ方が変化したためではないだろうかというのが理由です。

まず、Fishkin氏が触れた“co-citation”(僕は「共起サイテーション」という日本語をあてがいました)は、“co-occurece”(僕たちが使ういわゆる共起語)に該当するとSlawski氏は指摘しています。

そして、Phrase Based Indexing(フレーズ ベース インデックス)Reasonable Surfer Model(リーズナブル サーファー モデル)をはじめとするGoogleが申請・取得している数々の特許とFishkin氏が例に挙げた検索結果とその対象となるページから判断すると、「アンカーテキストが終わった」わけではなく「アンカーテキストの評価方法」が僕たちが想像しているのとは少し違っているのではないかと主張しているのです。

Slawski氏は根拠を丁寧に説明していますがかなり長くて概要であっても訳すのはかなり骨が折れる作業なので詳しく知りたい人は自分の力で読んでください。
あるいはSEO Japanさんが翻訳記事を公開すると思うのでそれまで待ちましょう(滝日さん、よろしくですw)。

よって結論の部分だけを引用します。

同じ1つのアンカーテキストであってもすべてのリンクにおいて等しく評価されるわけではなく、検索クエリに対して見つかったページのなかにある、そのクエリに関連したアンカーテキストでリンクされていたら、関連性のないアンカーテキストでのリンクよりもそのキーワードでの順位を促進するように高く評価されるのもしれない。

分かりやすく言うと、関連語や共起語のアンカーテキストでリンクされていれば、そのキーワード自体のアンカーテキストでなくてもそのキーワードに関連性があるリンクとしてより高く評価されるということです。

たとえば仮に「カルボナーラのレシピ」と共によく登場するワードが「卵」と「ベーコン」、「生クリーム」だったとします。

「卵・ベーコン・生クリーム」のすべてあるいはこれらの一部が含まれるキーワードがアンカーテキストであったとしても「カルボナーラのレシピ」というワードに対して評価される可能性があるということです。
※あくまでもイメージしやすいように例えただけです。

もう1度繰り返すと、そのものズバリのアンカーテキストでなくても共起語や関連語が含まれたアンカーテキストであればそのキーワードでの順位にもプラスの影響を与える可能性があるかもしれないということになります。

もっともこの理論が真実だったとしても共起語や関連語でのアンカーテキストの評価が無条件に高いということではないでしょうけどね。

いずれにしても(リンクのない)サイテーションの評価によって最適化されていないはずのキーワードで上位表示されるというFishkin氏の予測は正しくなかったのかもしれません。

SEOを専門職にしているのでないならアルゴリズムを分析する必要はないと僕は最近は常々言っています。
なので、今日の記事ははっきり言ってしまえば一般のウェブ担当者にはどうでもいい話です。

そうは言ってもSEOが好きな僕のような人間にとってはやっぱりアルゴリズムの話というのは興味をそそるんですよね。
これは純粋に好奇心から湧いて出てくるもので抑えようがありません。;)

ちなみに記事冒頭のアイキャッチ画像に写っているカルボナーラは僕が料理教室で作ったものです。(笑)