再審査リクエストの処理にかかる時間と再審査リクエストで使うべき言語

[対象: 全員]

Googleウェブスパムグループの隊長、Matt Cutts(マット・カッツ)氏からここ最近に提供のあった再審査リクエストに関する情報を2つ今日は紹介します。

「再審査リクエストの処理にかかる時間」と「再審査リクエストを書くときに使う言語」についてです。

1. 再審査リクエストの処理にかかる時間

再審査リクエストの処理にどのくらいの時間がかかるかをウェブマスター向けのビデオでMatt Cutts氏は説明しました。

要点をまとめます。

処理にかかる時間はまちまちだがだいたい1週間くらいから数日かかる。

再審査リクエストには3つのタイプの返信がある。

  1. ガイドライン違反が解消されたことを確認できたので手動の対応を解除したと伝える返信。
  2. 依然としてガイドラインに違反した箇所が認められると伝える返信。つまり手動の対応は解除されていない。
  3. 手動の対応は行なっていないという返信。これはすぐに返ってくる。

処理を開始しましたという通知を受け取るだけで審査の結果がはっきりしない時もある。
たいていの場合は、問題が複数あって1つは解消されたけれど他にもまだ審査する項目が残っているとかドメイン全体に問題があってより詳しい調査が求められるとき。

通常は2週間以内には処理が完了するはず。

再審査リクエストを送った後2ヶ月待っても返信がないという状態には次のようにMatt Cutts氏は回答しました。

稀にもっと長い時間保留になることがあり得るけど2ヶ月は長すぎる。
2週間たっても返事が来なかったら、返事をもらえていないと説明してもう1度送ってもいいだろう。
あるいはヘルプフォーラムに投稿してアドバイスをもらうこともできる。

2週間を過ぎても来ないケースは不自然リンク警告が大規模に発信された時分はたくさん見受けられました。
これは再審査リクエストも大量に届いて対応に時間がかかったためでした。
今は状況はかなり改善されていて、Matt Cuttsが言うように早ければたいていは数日後には結果通知がありますね。

もっとも単純なガイドライン違反であれば早いでしょうが、入り組んだ違反だとより長い時間がかかるとのことでした。

とはいえ、2ヶ月待っても音沙汰なしなら、届いていないかどこかに紛れ込んでしまったか見て見ぬふりをされているかw など何らかの処理ミスが起こっていると思われるのでもう1度送っても悪いことはないようです。

英語版の公式ヘルプフォーラムでは7回も再審査リクエストを送ったのに1回も返事がないという悲しい相談も寄せられています(Google社員がフォローに入ってます)。

2. 再審査リクエストを書くときに使う言語

次は、再審査リクエストを書くときにどの言語を使うべきかについてです。

こちらはHacker NewsでのMatt Cutts氏の発言からになります。

端的に言えば、再審査リクエストの対象となるサイトで使われている言語で書いて送ります。

英語のサイトなら英語で、イタリア語のサイトならイタリア語で、日本語のサイトなら日本語で書いて送るということです。

ことの発端は、手動の対応(Manual Action、俗にいうペナルティ))を受けたイタリア語のサイトに対しての再審査リクエストを英語で送ったサイト管理者がいたことでした。

1件の手動対応に対して何回も再審査リクエストが送られてきた場合は画一的なメッセージではなくそれぞれのケースに対応したメッセージをテスト的にGoogleは送っています。

このイタリア語のサイトがテストの対象に選ばれました。
ところが担当にあてがわれたスタッフがイタリア語を理解しませんでした。

テストは英語で送られてきたメッセージだけ、言い換えると英語のサイトだけを今のところは対象にしています。

そこで、イタリア語なので再審査できないという返信を担当者はサイト管理者に送ったのです。

英語以外の言語では再審査リクエストを受け取ってもらえないと勘違いされてしまったのですが、そうではなくて個別対応の対象に選ばれたけれど担当者がイタリア語を理解しなかったために審査ができなかったというオチになります。

Matt Cutts氏によれば、40の言語でGoogleは現在スパムと戦っていて多くの言語で再審査リクエストに対応できているそうです。

僕たちにとっては日本語で書くことが当たり前のように思われるかもしれませんが、複数の国の言葉を日常的に使っている人たちは世界中にたくさんいますね。

日本語で送るよりも英語で送ればより丁寧な対応が受けられるかもしれないと期待したとしましょう。
でも見てさえもらえない可能性が高いので日本語のサイトであれば日本語で送るほうが無難です。

グローバル展開していて日本語以外の言語でサイトを運用しているなら、反対に、日本語ではなくそのサイトの言語で再審査リクエストを送るべきということになるでしょう。