AMPページと通常ページのどちらのコアウェブバイタルをGoogleはランキング要因として見るのか?

[レベル: 上級]

AMP 配信しているサイトでは、通常ページと AMP ページのどちらの Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)ランキング要因として評価されるのでしょうか?

答えは、検索結果に出ている方のページです。

ユーザーが見ているページの CWV で評価する

基本的な考え方としては、検索結果に出ているページのコア ウェブ バイタルがランキング要因の指標になります。

もし検索結果に AMP ページが出ていれば、その AMP ページのコア ウェブ バイタルが評価の対象です。
何らかの理由で(たとえば、AMP の構成にエラーがあり)通常のモバイル向けページが検索結果に出ていれば、通常ページのコア ウェブ バイタルが評価対象になります。

PC 検索では、AMP 対応しているかどうかに関係なく PC 向けページのコア ウェブ バイタルが評価対象になるでしょう(ただし、コア ウェブ バイタルがランキング要因に組み込まれるのはモバイル検索だけっぽい)。

AMP がコア ウェブ バイタル優等生であることがデータからわかっています。
AMP ファーストが理想ではありますが、通常ページとのペア AMP 構成でもランキング視点ではメリットがありそうです。

[H/T] John Mueller

AMP キャッシュの CWV はオリジンページの CrUX にまとめられる

Google 検索や Yahoo! 検索などからのアクセスは、オリジンの AMP ページではなくキャッシュの AMP ページが表示されます。
コア ウェブ バイタルは、実際の Chrome ユーザーの利用状況である Chrome ユーザーエクスペリエンス (CrUX) レポートが基になります。

CrUX はページ単位の計測ですが、AMPの場合はオリジンページとキャッシュページの 2 つにユーザーがアクセスします。
それぞれ別々に CrUX レポートが集計されるのでしょうか?

2020 年 6 月に、AMP キャッシュの CrUX データはオリジンページの CrUX データに統合されるようになりました。
したがって、AMP キャッシュへの検索アクセスであってもオリジンの AMP ページのコア ウェブ バイタルとして現在は記録されています。

言い換えれば、キャッシュかオリジンかの区別はレポート上ではしていないということです。

robots.txt や noindex は CWV に影響しない

robots.txt でブロックしたページや noindex で検索結果から除外したページでもコア ウェブ バイタルは計測されます

理由は、コア ウェブ バイタルの素となる CrUX は実際の Chrome ユーザーのデータを収集しているからです。

robots.txt や noindex は検索エンジンを対象にした制限です。
人間のユーザーが使うブラウザには何ら影響しません。
普通にアクセスできます。
ということは、CrUX データを収集可能です。

もっと言えば、ログインが必要なページであっても Chrome でユーザーが閲覧しているのであれば、CrUX レポートに集計されます。

robots.txt ページや noindex ページは検索結果には出てこないので、ランキングに関しては心配いりません。
しかしながら、サイト全体のコア ウェブ バイタルの統計には影響を与える可能性があることは知っておいたほうがいいでしょう。

[H/T] John Mueller