Bingが現在抱える問題点

今日は、みなさんお待ちかねのBing SEOについて書きます。

といっても、Bingの上位表示を狙うためのSEOではありません。

Bingの現状です。

まず、短いスパンでアルゴリズムのアップデートを実行しているようです。

7月の末にアップデートがあったようですが、今月の初めにも大きな順位変動があったとWebmasterWorldで報告がありました。

これまで、キーワードをドメイン名に含んだサイトが異常なほど強かったのですが、明らかにこの傾向が弱まったそうです。

アルゴリズムを調整しているせいでしょうか。

ここから言えることは、Bingはまだまだ成熟していないアルゴリズムですから、小手先のSEOは採用するなということです。

日本版Bingが、本当のBingになったときでも「○○が効果的だ」といった情報に単純に食いつかないようにしましょう。

もし効果があったとしても、一時だけの可能性が高そうです。

次に現在のBingが抱えている2つの大きな問題点をお伝えします。

まず、robots.txtに従わないことです。

Bing CommunityのWebmasterフォーラムでは、msnbotがrobots.txtを無視して、許可していないページにアクセスしているとの報告が相次いでいます。

調査中だとのことで、Bing宛にメールで該当のドメイン名を伝えるように依頼しています。

また、noindexやnofollowのmetaタグの記述にも従っていないようです。

SERPに出したくないページが表示されてしまうというのは、困り者ですね。
こちらは、一刻も早い対応が望まれます。

もう1つの大きな問題は、インデックス能力です。

自分のサイトがインデックスされないという問い合わせも、頻繁に投稿されています。

Bingフォーラムの管理者Brett Yount(ブレット・ヤント)氏は、次のようにコメントしています。

we have commonly agreed that our index is not as large as Google’s. I believe some changes are being made to bridge some of this gap, but they won’t take effect until November.

”私たちは、私たちのインデックスがGoogleほど大きくないという共通認識を持っている。このギャップを埋める変更がなされると思うが、11月までは効果が出ないだろう”

インデックス能力がGoogleよりも劣っていると認める、素直なところには共感が持てます(笑)。

日Yahoo!がBingを採用するかどうか、日本のBingがいつ本格的導入されるかどうかは、決まっていませんが、僕たちが本当のBingを利用する頃にはインデックス能力が改善、向上していることを期待しましょう。

次に、これは問題とは呼べないかも知れませが、注意しておきたいことがあります。

Web担当者Forumの僕の連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」の16回目で書いたことです。

meta content-languageタグの記述に気をつけてください。

詳しくはWeb担の記事を参照してもらうとして(最後のピックアップです)、Bingはmeta content-languageタグをウェブサイトの地域判定に利用しています。

日本語が使われるのは、ほぼ日本ですから言語指定が違っていても大きな問題には発展しない気もしますが、無用なトラブルを避けるためにも言語指定が「ja」になっていることを確認しておきましょう。

逆にこの仕組みを利用することもできます。
英語のサイトを運営していて、メインの対象国がアメリカではなくイギリスだった場合は、meta content-languageを「en-us」ではなく、「en-gb」にしておけば、Bingは同じ英語でもイギリス向けに展開しているサイトだと認識して、イギリスでの検索に強くしてくれます。

Googleウェブマスターツールの地域ターゲット設定を、meta content-languageで実行するような感じですね。

最後にこんなことをするサイト管理者がいないことを望みますが、「wwwあり」と「wwwなし」の正規化には、302リダイレクトではなく301リダイレクトを使うようにしてください。

wwwなしを302リダイレクトで正規化したために、利用するつもりのwwwありがインデックスから消滅して困っている投稿がBing Communityでありました。

以上、日本のBingが本当のBingになるまでには、早急に改善しておいてほしい問題点について触れました。

まだまだ発展途上のBingです。

もし、本当にYSTがBingに取って代わったのなら、当分は振り回されそうですね。
もしかしたら、YST以上に眠れない日々が続くかもしれません。(笑)

次回は、そうは言っても今から準備できるBing SEOをお伝えします。