生成AIが変える検索と情報発見――2026年AI利用動向レポート

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Similarweb が、2024 年 6 月から 2026 年 6 月にかけて、世界および米国の生成 AI サービスの利用状況を調査しました。
ウェブ訪問数やアプリ利用、ユーザー属性、プロンプト行動、AI からの送客、ブランドの言及・引用、広告表示などを対象としています。

この記事では、調査結果の主要ポイントを簡潔にまとめます。

検索と情報発見を再定義する生成 AI

  • 全体成長:生成 AI サイトの月間訪問数は、2025 年 6 月から 2026 年 5 月の平均で 95 億回となり、前年比 70% 増加した(世界全体)。アプリのダウンロード数も 44 億件で、58% 増加している。
  • 市場の分散:ChatGPT は単独型 AI サイトの最大手だが、Gemini、Claude、Perplexity、DeepSeek なども成長しており、市場は分散しつつある(世界全体)。
  • AI の組み込み:AI は検索やソーシャルメディア、EC などに組み込まれている。Google は AI Overviews と AI Mode、Amazon は Alexa for Shopping、Meta は Instagram や WhatsApp など各種ソーシャルメディア内の Meta AI を拡大している。
  • 検索との併用:ChatGPT 利用者の 95% は Google も利用している(世界全体、2026 年 3〜5 月)。AI 検索は従来の検索を置き換えるのではなく、新たな情報発見の経路として加わっている。
  • 利用者層の拡大:AI 利用者の年齢構成は広がり、18〜34 歳と 35 歳以上がそれぞれ約 50% になった。若者だけの技術ではなくなりつつある。
  • 利用者の属性の違い:ChatGPT は一般消費者向け、Claude は専門職・大学関係者向け、Gemini はテック層向けと、利用者の属性傾向が分かれてきている。
  • サービスごとの役割分担:AI の使われ方はサービスごとに異なる(米国データ)。Claude と ChatGPT は長い会話や複雑な作業、Gemini と Copilot は短い質問や素早い回答に使われる傾向がある。
  • AI 推奨の影響力:米国では、AI にすすめられたブランドは競合ブランドよりも、その後のサイト訪問が 2〜4 倍多かった(2025 年 7〜12 月)。AI 回答への露出が、ユーザーの候補選びを左右している。
  • 引用率の上昇:米国では、ChatGPT がウェブ上の情報を引用する割合は、2026 年 5 月に 6.8% まで上昇した。旅行、小売、スポーツなど、最新情報が必要な分野ほど引用が多い。
  • 分野ごとの引用元:引用される情報源は分野によって異なる(米国、ChatGPT の会話データ)。美容では EC サイト、旅行ではレビューやユーザー投稿、金融では専門メディアが重視されており、すべての業界に通用する同一の対策はない。
  • 引用ページと送客ページの違い:米国では、ChatGPT が引用するのはサイト内の深いページが中心だが、送客先の 58.8% はトップページだった。引用されるコンテンツと、訪問後にユーザーを動かすページを分けて考える必要がある。
  • AI 広告の拡大:ChatGPT 内の広告も広がっている。米国では 2026 年 6 月に会話の 26% に広告が表示され、クリック率は約 0.50% だった。

調査レポートは分析結果を踏まえ、次のように指摘しています。

AI 検索の多くは RAG の仕組みを使っているため、従来の検索エンジンで上位表示されていないコンテンツは、AI 検索のライブ検索でも取得されにくいという構造がある。
SEO を軽視して AI 向けコンテンツのみを乱発したサイトは、結果的に、従来の SEO と AI 検索の両方で露出を失う可能性がある。

調査方法

調査方法の概要は次のとおりです。

  • 使用データ:Similarweb のデジタル行動データ。サードパーティから得た情報を基に推計・補完した数値
  • 主な対象地域:世界全体および米国。一部の広告分析では、日本、英国、カナダ、オーストラリアも対象
  • 調査期間:主に 2024 年 6 月~2026 年 6 月。指標によって対象期間は異なる
  • 対象環境:PC・モバイルのウェブサイト、iOS・Android アプリ
  • 対象サービス:ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity、Google AI Mode、AI Overviews、Meta AI など
  • 分析項目:訪問数、利用者数、アプリ利用、年齢構成、プロンプトの長さ、ブランドの言及、引用元、外部サイトへの送客、広告表示など
  • 分析方法:期間比較、前年との比較、サービス間比較、ユーザー層の重複、AI 回答後のサイト訪問行動などを集計
  • 対象外:API、デスクトップアプリ、一般的なアプリやウェブサービスに内蔵された一部の AI 機能

◇ ◇ ◇

この調査が示す最大の示唆は、AI 検索対策が従来の SEO と切り離された別物ではないという点です。
ChatGPT の引用がサイトの深いページに依存し、その引用が検索エンジンでの見え方 (RAG) に左右される以上、オーガニック順位の低下は AI 上の露出低下に直結します。
したがって、コンテンツの権威性・専門性を高める従来型の SEO 施策こそが、AI 検索の最適化における最も確実な取り組みと言えます。