301リダイレクトするページ数に上限はあるの?、301リダイレクトの繰り返しに回数制限はあるの?

[レベル:全員]

1サイトにつき301リダイレクトできるページの数に上限はあるのか?
301リダイレクトは何回まで連続して繰り返し使えるのか?

GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が上の質問に対して、301リダイレクトの基本的な使い方とともにビデオで説明しました。

重要点をリスト形式でまとめます。

  • 301リダイレクトを使うもっとも一般的なケースはドメインを移転する時で、この場合は、新しいルートページ(トップページ)にすべてのページをリダイレクトするのではなく対応する個々のページにリダイレクトする。
  • 1つのサイトで301リダイレクトできるページの数に上限はない。1万ページであっても処理する。
  • 永久に転送するときは301リダイレクトを使うが、一時的に転送してまた元に戻す時は302リダイレクトを使う。
  • あるページから別のページへ301リダイレクトしそのページからまた別のページへ301リダイレクトするように、301リダイレクトを連続させた場合は、4、5回続いたところで処理をストップするかもしれない。
  • 301リダイレクトは1回で完了させるのが理想。

僕のブログの常連さんにとっては目新しいことのない301リダイレクトの基本的な動きですね。
でもちょうどいい機会なので確認しておきましょう。

ドメイン名を変更してサイトを移転するときは301リダイレクトを使うのが大原則です。

旧ドメインのページAを新ドメインのページA、旧ドメインのページBを新ドメインのページBページというふうにページレベルでリダイレクトするのが通常ですね。
旧ドメインのすべてのページを新ドメインのトップページにリダイレクトしたらユーザーが混乱します。

1つのサイトで301リダイレクトできるページ数に制限はありません。
上限値なんて僕は考えたこともなかったです。
1万ページあってそのうちの5,000ページまでしかリダイレクト処理してもらえなかったら困ります。
でもそんな心配は不要です。
検索エンジンは、サイト単位ではなくURL(ページ)単位で301リダイレクトを認識・処理しているので当然です。

ただし301リダイレクトの繰り返しには制限があります。
ページA ⇒ (301リダイレクト) ⇒ ページB ⇒ (301リダイレクト) ⇒ ページC ⇒ (301リダイレクト) ⇒ ……
このようにリダイレクトを繰り返したとすると(チェーンリダイレクトなんて呼ぶこともある)、一定の回数で処理をやめるかもしれません。
Matt Cutts氏は、4、5回と言っていますが、Googleの公式ドキュメントには、RFCで定められた仕様に従って5回まで許可し6回目になると404エラーとして処理すると書かれています。

5回までOKとはいっても、チェーンリダイレクトは処理が遅れることもあるので、やむを得ない事情があるのでなければ301リダイレクトは1回で完結させるべきです。

301リダイレクトと302リダイレクトの違いは以前に説明したことがあります。
302リダイレクトは再び元のURLに戻す時に使います。
一般的には数日から数週間の間だけ別のURLに移す時ですかね。
経験から言って、302リダイレクトを利用するケースは限られてくると思います(サイトのメンテナンスの時には302リダイレクトは使ってはダメです。必ず503を返すようにしてください)。

301リダイレクトと違って、302リダイレクトでは被リンクなど元のページが持っている評価は転送先のページに渡りません。
検索結果には転送元のページのURLが表示されますが、ページタイトルやスニペット(meta description)は転送先のページの情報が利用されます。

Matt Cutts氏が出演するウェブマスター向けのQ&Aビデオは、新しいシリーズに入りました。

これまでのように特定の質問にランダムに回答していくのではなく、ウェブマスターにとって重要なトピックをチュートリアル形式で解説する、今までよりも長いビデオになるとのことです。

新しいビデオが公開されたら、このブログかWeb担当者Forumの連載で解説します。