Googleのリッチスニペットが表示される条件(品質ガイドライン違反には手動対応あり)

[対象: 中級]

Googleマップのリッチスニペット
schema.orgやmicrodataなどの構造化データで正しくマークアップできていれば、Googleの検索結果にリッチスニペットを表示させることができます。

しかし、昨年10月のPubCon Las VegasでGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は、リッチスニペットの表示条件にサイトの質も加味するようにし、結果として適用されるページが減るだろうと予告しました。

リッチスニペットの条件が厳しくなった処置はすでに実行されていると思われます。
「マークアップに間違いがないのにリッチスニペットが表示されない」、「構成は何も変えていないのにこれまで表示されていたリッチスニペットが突然消えた」、こういったケースが発生しています。

そこでGoogleの検索結果にリッチスニペットが表示される条件をこの記事では説明します。

リッチスニペットが表示される条件

リッチスニペットの表示に関係する主な条件は次の3つです。

  • リッチスニペットの品質ガイドラインにそっていること
  • クエリとの関連性
  • クオリティ

リッチスニペットの品質ガイドラインにそっていること

Googleが定めるリッチスニペットの品質に関するガイドラインを満たしていることが条件の1つです。

品質に関するガイドライン

リッチ スニペットはアルゴリズムによって生成されますが、ユーザーの検索に害を及ぼす不正行為や偽装行為などが検出された場合に備え、Google では手動による対策(特定のサイトのリッチ スニペットを無効にするなど)を適用する権限を持っています。特に、次のような行為は避けてください:

  • ユーザーに一切表示されないコンテンツをマークアップする。
  • 関連性がない、または誤解を招くコンテンツ(虚偽のレビュー、ページの内容と関係のないコンテンツなど)をマークアップする。

この品質に関するガイドラインでは最も一般的な偽装行為や不正行為について説明しましたが、ここに記載されていない不正行為についても、Google で対策を実施することがあります。また、このページに記載されていない行為が許可されているとは限りません。ガイドラインの抜け道を探すよりも、ユーザー エクスペリエンスの向上に注力することを強くおすすめします。

まずこのガイドラインを守っている必要があります。

特に、レビューのリッチスニペットついてはこちらの記事も再確認してください。

ガイドライン違反が見られた場合はリッチスニペットが表示されなくなることがあるばかりか、程度がひどいと警告が届くことがあるようです(後述)。

クエリとの関連性

検索クエリとの関連性が条件の1つです。

ユーザーの検索に対して、リッチスニペットを表示させることが適切かどうかがアルゴリズムによって判断されます。
適切だと判断されれば表示されるし、適切でないと判断されれば表示されません。

したがって、構造化データが適切にマークアップされている同じページであっても、クエリによってはリッチスニペットが出る場合もあれば出ない場合もあります。

アルゴリズムによる自動処理なので、サイト管理者側でどうこうできる問題ではありません。

クオリティ

「質」も見られます。

質が低いとみなされていれば、マークアップしてあっても検索検索にリッチスニペットは表示されません。

「質をどうやって判断しているのか?」という疑問が出てきますが、これもアルゴリズムによる処理のため知る術はありません。

ただし1つ上で挙げたように「クエリとの関連性」も関係してくるので、リッチスニペットが表示されないことが必ずしも低品質だとみなされているとは限りません。

とはいえ、あらゆるクエリでまったく表示されないのであれば、質が問題になっていそうです。

なお2番目(関連性)と3番目(クオリティ)については、最近機会がありGoogleの人から聞くことができた情報をもとに説明しました。

よりアルゴリズム依存に

これまでは基本的に、構造化データが適切にマークアップされていればほとんどどんなページであってもリッチスニペットを表示させることができていました。

しかし先に説明したように、アルゴリズムによる判断がリッチスニペットの表示に深く関わるように今はなっています。

構造化データテストツールで正常に表示が確認できても、実際の検索結果に出ない状況はおおいにありえます。

リッチスニペットはユーザーのため

「リッチスニペットを見せることが検索ユーザーの役に立つかどうか、適切かどうか」が検索結果での実際の表示に大きく影響を与えます。

リッチスニペットに関するガイドラインの冒頭で次のようにGoogleは説明しています。

リッチ スニペットにはページのコンテンツの概要が表示されるため、ユーザーはページの内容を検索結果から把握しやすくなります。リッチ スニペットを利用する場合は、ユーザーが検索結果から選択するにあたり役立つ情報は何かを考える必要があります

※強調は僕による

Googleがリッチスニペットを表示するのは、ユーザーのためです。

僕たちサイト管理者からしてみると、検索検索のクリック率が上がることが期待できる嬉しい仕組みです。
しかしGoogleのもともとの目的は僕たちを喜ばせることではありません。

検索検索でユーザーにより豊富な情報を提供することがリッチスニペットの直接の目的です。
間接的に、僕たちが恩恵を受けているに過ぎません。

リッチスニペットがユーザーに利益を与えるかどうかが、より厳格にアルゴリズムによって今は判断されるようになったということです。
マークアップだけでは不十分です。

ガイドライン違反のリッチスニペットスパムには警告

リッチスニペットの品質ガイドラインに違反している場合は、警告がGoogleから届くことがあるようです。

英語版のウェブマスター向けヘルプフォーラムで報告がありました。

Spammy structured markup

Markup on some pages on this site appears to use techniques such as marking up content that is invisible to users, marking up irrelevant or misleading content, and/or other manipulative behavior that violates Google’s Rich Snippet Quality guidelines

スパム的な構造化マークアップ

このサイトにあるいくつかのページのマークアップには、ユーザーには見えないコンテンツをマークアップしたり関連性がない、あるいは誤解を招くようなコンテンツをマークアップしたりするテクニックや、Googleのリッチスニペットの品質に関するガイドラインに違反するそのほかの操作的行為が使われているようです。

リッチスニペットスパムに対する警告が届いた事例を僕は初めて聞きました。
もし受け取っている人がいたら教えてください。

まとめ

ということで、現在は、マークアップできていればリッチスニペットが無条件に表示されるわけではありません。

復習すると、次の条件が主に関わってきます。

  • リッチスニペットの品質ガイドラインにそっていること
  • クエリとの関連性
  • クオリティ

また品質ガイドラインに違反するリッチスニペットスパムが発見された場合は、警告がGoogleから届きます。