この前のGoogleアルゴリズム変更は「スクレイピングサイト対策」で「コンテンツファーム対策」ではなかった

Googleのスパム対策チームのリーダー、Matt Cutts(マット・カッツ)氏は、コンテンツファームに代表されるようなコンテンツスパムへの対策を強化するアルゴリズムを導入する予定であることをGoogleの公式ブログで発表していました。

それから1週間ほどして、Googleがアルゴリズム変更を実施したことを今度は自身の個人ブログでアナウンスしました。

公式ブログで発表のあった「コンテンツファーム」対策のアルゴリズム変更だろうという解釈も出ていましたが、そうではなく「スクレイピングサイト」対策のアルゴリズムだったことが新たに明確になりました。

Search Engine LandでBarry Schwartz(バリー・シュワルツ)氏が伝えています。
Matt Cutts(マット・カッツ)氏にDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏が質問して回答を得たそうです。

After we spoke with Matt Cutts today, we learned that the new algorithm that went live last week is related to blocking low quality content scraper sites and not content farms.

先週動き始めた新しいアルゴリズムは質の低いコンテンツでできているスクレイピングサイトの排除に関係するものでコンテンツファームに関係するものではないということが、今日Matt Cuttsと話して分かった。

僕がエントリした内容で正しかったということになります。

公式アナウンスのときには「コンテンツファーム」の排除にも触れていました。

しかし今回のアナウンスは「スクレイピングサイト」「コピーサイト」の排除を対象にしているようです。

“low quality content scraper sites”とい言葉をMatt Cutts氏が実際に使ったかどうかは記事からでは判断できませんが、影響を受けるのは正規に記事配信を受けているシンジケーションサイトではなく、RSSやAPIでコンテンツをパクっただけの、アクセスするに値しないコピーサイトだと理解するのが適切だと考えます。

ひょっとしたら冤罪を受けるサイトが出てこないとも言えませんし、日本語サイトにも上手に適用されるのかどうかも気になるところです。
コピーサイト排除のアルゴリズムが実行されてから2週間ほどたちます。
そろそろ何らかの変化に気づき始めているサイト管理者も出てくることでしょう。
情報が入ったらレポートします。

なおコンテンツファーム対策強化のアルゴリズムがいつ導入されるかは、分からないとのことです(Matt Cutts氏が答えたなかったのか、質問していないのかも分かりません)。

ともするとこちらも導入済みという可能性も否定できませんが、いったん導入されたならばアナウンスがあるでしょう。