構造化データの品質ガイドラインをGoogleが更新、見えないコンテンツのマークアップを厳格に規制

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構造化データのガイドラインを今年の1月にGoogleは新たにしました。
その後、2月と3月に一部を更新しています。

3月の更新にはポリシーの変更が含まれます。
見えないコンテンツのマークアップを以前よりも厳格に規制しています。

比較的重要なのでこの記事で紹介します。

構造化データ品質ガイドラインの更新

現在の品質ガイドライン(の一部)を日本語訳しました。

高品質な構造化データは、誤解を招いたりだましたりするような体験を検索ユーザーに与えてはいけません。テキストや画像、動画などそのページで見ることができるコンテンツのトピックを、最新の状態で正確に反映している必要があります。

構造化データが関連性の基準を満たすために、アルゴリズムと手動によるチェックを行います。これらの基準に適合しない構造化データを見つけた場合は、ユーザーへの高品質な検索体験の提供を維持するために手動で対策すること(たとえば、サイトのリッチスニペットを無効にする)があります。

ユーザーには見えないコンテンツをマークアップしないように注意しています。

以前も同じ内容の説明はありましたが、ユーザーに見えないコンテンツがあった場合は無視するかもしれないというようなニュアンスでした。
より厳格な表現になったといえます。

見えないコンテンツをマークアップできる例外

ただし、ユーザーが見えないコンテンツであっても構造化データでマークアップできる例外も説明しています。

一般的に、Googleはエンドユーザーには見えないコンテンツを表示しません。言い換えれば、通常はユーザーには見えないコンテンツをマークアップするべきではありません。しかしながら、追加のデータを検索エンジンに提供することに価値があるケースもあります。

たとえば、次のような場合です。

人間が読めるテキストで提供されているとき、schema.orgのプロパティの値が曖昧なことがあります。たとえば 11/12/2014 は英国では12月11日のことがあるし、米国では11月12日のことがあります。

こうした理由から、schema.orgのプロパティはこうしたケースでの曖昧さを取り除くために、機械が読める代替手段を採用します。このシンタックスは、ユーザーには通常見えませんがページのソースコードのなかでは見えます。機械が読めるシンタックスとして、Dates(日時)と prices(値段)、currency(通貨)、stock availability(在庫状態)を使用できます。

下は通貨の例です。

<span itemprop="priceCurrency" content="USD">$</span><span itemprop="price">119.99</span>

代わりに、次のように、ページで見えないコンテンツを提供するためにmetaタグを使うこともできます。

<meta itemprop="datePublished" content="1991-05-01">May 1, 1991

誤解を招いたりだましたりするような検索体験を引き起こすかもしれないので、どんな形式であってもユーザーには見えないコンテンツを隠すためにmetaタグを使ってはいけません。

最後の一文も要注意です。

機械(検索エンジン)を相手にしてデータの曖昧さを解消するために、ユーザーには見えない、言い換えればブラウザには表示されないmetaタグを使って、そのデータの情報を検索エンジンに提供することは問題ありません(問題ないどころか、そうしたほうが検索エンジンは助かる)。

しかしユーザーにはまったく見えないコンテンツを構造化データでマークアップしてはいけません。
たとえば、ページではレビューがないのにソースコードではレビューをマークアップしているとか、レシピのページではないのにレシピのマークアップが記述されているとかです。
つまりユーザーが見えるコンテンツと一貫性を保たなければなりません。

ユーザーには見えないコンテンツを構造化データでマークアップしてはいけないのは、以前からそうでした。
したがって新たに追加されたわけではありません。

ですが、知らずにガイドライン違反を犯すことがないように細心の注意を払いましょう。
問題ありと判断された場合はそれ相応の対処が課せられる場合があります。

特に、JSON-LDを使う場合は要注意です。
JSON-LDでは、ページのコンテンツとは独立して構造化データを記述できましたね。