リンクなしの言及、“サイテーション”はウェブ検索のランキングにも影響するのか

昨日 @imadokiseoさんと @sakurasaku_incさんとTwitterでやりとりしていて「サイテーション」の話が出てきました。

ローカル検索では「サイテーション」がランキングの重要な要因になっているようだと以前に解説したことがあります。

リンクが張られていなかったとしても、「言及・参照(=サイテーション)」があれば、評価対象になっていそうだという情報でした。

サイテーションはローカル検索に固有ではなく通常のウェブ検索にも適用されているのではないかというディスカッションがWebmasterWorldで発生しています。

スレッド主は、martinibuster(本名、Roger Montti: ロジャー・モンティ)というリンクビルディングのエキスパートです(余談ですがPubconラスベガスでは彼のセッションも聴いてきました。スライドが欲しいと後日連絡したらメールアドレスを教えろとのことだったので教えたけど返事がない…)。

PageRankの論文では、ウェブでの言及はリンクであるという考えに基づいて、リンクがランキングの重要な評価要因になっていることが述べられています。

しかしリンクのないサイテーション(言及)がローカル検索のランキングに影響を与えているのは確実で、これが同じように通常のウェブ検索にも適用されている、あるいは今後適用されるのではないだろうか、とmartinibusterは問題提起したのです。

「nofollow属性の付いたリンクでもGoogleは評価している」という分析は、リンクそのものを評価しているのではなく、そのサイトが“言及されたこと”が影響しているのではないかと例を挙げています。

nofollowリンクなのでPageRankやアンカーテキストは渡さないけれど、「そのページ(サイト)について触れた、話題に出した」という事実に違いはないわけです。

たとえリンクが張られていないとしても、「多くの人に参照されるサイトは、役に立つサイト」というPageRankの理論に当てはまるといえば当てはまります。

もちろん、どういった意図で言及したかが大切にはなります。
リンクの場合は「そのページを見てほしい」という意図が含まれていることが多いはずですが、単なる言及はそうでないことも多いそうです。

また、「海外SEO 鈴木謙一」という言及があったとしても、この言葉が「http://www.suzukikenihci.com/blog/」と結びついているかどうかをGoogleが判断できるかどうかもポイントになるでしょう。

ただ、URL自体が言及されているならば(URLが直接ページに書かれているならば)、たとえそれにリンクが張られていなかったとしても、Googleは理解できそうです。

Googleがリンクのないサイテーションをランキングの評価要因にしてそうな気配や合理性はあるものの断定することはできません。

なのでmartinibusterは「サイテーションが通常のウェブ検索にも影響を与えている」と断言しているのではなく、「サイテーションは通常のウェブ検索にも影響を与えているだろうか? 与えているとしたら意味を成すだろうか?」と質問を投げかけているのです。

Twitterのリンクはnofollowでも評価要因になっていることが最近明らかになりました。
ツイートのリンクも言及に相当しますね。
リンクとしてではなく、サイテーションとして評価しているからとも考えられます。

「リンクが張られていないとしても他のページで言及されることは評価要因になりうる」、あなたはどう思いますか?