Googleマップの上位表示要因、「サイテーション」とは

対象となる顧客のエリアを絞ったローカルビジネスを展開しているサイト管理者にとって、Googleマップの地図検索で上位表示させることはアクセス誘導に大きく影響してきます。

Googleマップがユニバーサル検索として表示されるとオーガニック検索に出てきたページのクリック率を大幅に引き下げるという記事をこの前エントリしました。
逆に考えると、Googleマップがユニバーサル検索に出てくれば通常のウェブ検索からトラフィックを奪うことができることを示しています。

Googleマップの上位表示にはどんな要素が関わってくるのでしょう?

Googleマップの順位付けには一般のウェブ検索とは違ったアルゴリズムが用いられています。
以前にGoogleマップで上位表示するため6つの要因をエントリしました。
重み付けの変化はあっても、今でも依然としてランキングに関与する要因のはずです。

しかし以前の記事で触れておらず、Googleマップのランキングに現在大きく関わっていると思われる要因があります。
それは「サイテーション」です。

英語の”Citation”で、日本語の意味は「言及・参照」になります。

シンプルに言えば「言及」とは、あなたのお店の名前が誰かのサイトのページに書かれていることです。

ウェブ検索での上位表示にもっとも重要な要因の1つ「バックリンク」に相当するのが、地図検索における「サイテーション」です。

バックリンクの場合は自分のサイトへリンク(ハイパーリンク)が張られていなければなりませんが、サイテーションは自分のビジネスについて言及されていればOKです。
必ずしも自分のサイトへリンクが張られている必要はありません。

好ましいサイテーションはあなたのサイトに書いてある、またはGoogleプレイスに登録してあるものと同一の店名・住所・電話番号です。

上のキャプチャは、タウン情報サイトに載っている「新宿 天ぷら」で1位の店舗のサイテーションです。
下のキャプチャは、個人ブログに載っている同じ店舗のサイテーションです。

新宿つな八 総本店のサイテーション

新宿つな八 総本店のサイテーション

ちなみに、どちらのページからもこの店舗のサイトへはリンクは張られていません。

GoogleマップSEOにおいては、被リンクもさることながら、サイテーションをいかに多く集めるかがポイントになってきます。

Googleマップに表示された店舗がどこからサイテーションを集めているかは、その店舗の詳細情報がすべて書かれているGoogleプレイスページにある「この場所の詳細」で知ることができます。
※地図検索結果の「レビュー」リンクをクリックするとGoogleプレイスページにアクセスできます。

新宿つな八 総本店のサイテーション詳細

下にある「詳細」リンクをクリックするとすべてのサイテーション元ページを見ることができます。

新宿つな八 総本店のサイテーション元ページ一覧

ライバル店舗がどこからサイテーションを獲得しているのかリサーチしてみるといいでしょう。

サイテーションを集めるものバックリンクを集めるのと同様にそうやすやすと実現できるものではないかもしれません。

たとえば僕ならGoogleアラートに自分の店の名前を登録しておいて、自分の店のことが書かれた記事を絶えず監視します。
書かれたページを見て住所や電話番号が書かれていないようならサイト管理者に連絡をとって記載してもらうように頼むかもしれません。

あるいは「今日食べたメニューの感想をあなたのブログに書いてください。お見せの名前と住所も忘れずに。」と書いたリーフレットやショップカードを店内に置いておくかもしれません。
(「書いてくれたら次回来店時にドリンク1杯サービス」とやりたいところですが、これってリンク販売に相当しそうw)

Googleマップの上位表示にのためにサイテーションが集まる仕組みを知恵を絞り出して考えてみてください。

P.S.
何度か「Googleプレイス」という言葉が出てきました。
Googleプレイスは、以前はGoogleローカルビジネスセンター(LBC)と呼ばれていたGoogleのサービスで、店舗情報をGoogleマップに登録できます。

Googleプレイスへの登録はGoogleマップの表示には必須だと思ってください。
SEM-LABOの阿部さんが、Web担当者ForumでGoogleプレイスの登録手順を実例を元に順を追って解説しています。
とても分かりやすいので、Googleプレイスにまだ登録していないローカルビジネスオーナーは読んでおくといいでしょう。