[レベル: 初・中・上級]

この記事では、先週参加した SMX West 2017 の AMA with Google Search セッションをレポートします。

AMA は”Ask Me Anything”(なんでも質問してみよう)の略で、Gary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏と Mariya Moeva(マリヤ・モエヴァ)氏の2人の Google 社員に対して、主催者代表の Danny Sullivan(ダニー・サリヴァン)氏がさまざまな質問をぶつけるセッションです。

どんな質問が出てきて、2人の Google 社員はそれにどのように回答したのでしょうか?

AMA with Googgle at SMX West 2017
[左から、マリヤさん、ゲイリー、ダニー]

Google 検索に何でも聞いてみよう!

Q. App Indexing と AMP、PWA の3つのモバイル検索の仕組みがあるが、それぞれについて説明してほしい

企業によって役割が変わってくる。適切な手段でユーザーにコンテンツを届けたいと Google は考えている。そのためにすべてのコンテンツをインデックスする。あなたのユーザーにとってどの形態が適切かを考えてほしい。

App Indexing に関してはパーソナル App Indexing を公開した。
[鈴木補足: メールや SMS、メモ、動画などのアプリ内のパーソナルコンテンツを検索結果に表示する「アプリ内」検索を昨年9月に Google は導入しました。現在は、すべてのアプリがアプリ内検索に対応できるように API が公開されています。]

PWA はエンハンスト機能(高度な機能)を持っているサイトで利用するといい。プッシュ通知やオフラインキャッシュ、プリキャッシュなどを利用できる。オフラインキャッシュやプリキャッシュは、東南アジアのような新興国市場に特に向いていると思う。

誰にとっても PWA はいいものだが、すべての機能を使う必要はないだろう。

注意点としては、きちんとインデックスされるように構成することが大切。
[鈴木補足: インデックス可能な PWA の構築方法を Google は公式ブログで解説しています。]

また、iOS は PWA をサポートしていない点は知っておくようにしてほしい。

Q. ページオーソリティ や ドメインオーソリティ というシグナルを Google は持っていないのか?

ランキングのコンセプトとしては持っていない。個々の URL、ドキュメントに対してシグナルを持っている。ほとんどのシグナルはサイトワイドではない。サイトではなく URL を検索結果に出すからだ。

Q. 新しいドメイン(のオーソリティ)はどうなのか?

ドメインに対するシグナルをまったく持っていないというわけではない。ランキングシグナルとしてドメインを用いることを控えている。ドメインを見ることもある。

Q. サブドメインはランキングやドメインオーソリティに影響するのか?

サブドメインオーソリティはないし、サブディレクトリオーソリティもない。

Q. フレッド アップデートについて教えてほしい
[鈴木補足: フレッドアップデート (Fred Update) とは、3月上旬に発生した比較的規模が大きい順位変動のこと。アルゴリズム更新を実施したことを Google は公式には発表していません(ゲイリー自身は、アップデートがあったことは認めている)。名前が欲しいという要望に対して、今後の更新は、「特に名前を付けない限りは、”Fred”と呼ぶことにしよう」というゲイリーの冗談から、俗称として SEO 界隈でこう呼ばれるようになりました。]

Google はたくさんのアップデートを日々実施している。今後はすべて「フレッド」と呼ぶことにしただけだ。このアップデート以降もたくさんのアップデートを実行している。

このアップデートに限って言えば、品質ガイドラインに書いてあることを対象にした。
[鈴木補足: ガイドラインのどの部分かという、続けての質問に対しては特定をゲイリーは避けました。このアップデートに関して詳しく話すことを上司に止められているようです。]

1つのアルゴリズムにフォーカスするのは賢くない。更新は毎日やってる。そういったことを気にしてばかりいるべきじゃない。

Q. ナレッジパネルについて
[鈴木補足: 具体的にナレッジパネルの何について質問したのか聞き取れませんでした。]

すべてのエンティティはおおまかなカテゴリに属している。ナレッジグラフのデータは復数データソースから取得される。たとえば、Wikidata や CIA(の The World Factbook)など。

ナレッジパネルに表示される写真は、複数の人から大量のフィードバックがあれば変更されることもある。そのエンティティとは無関係の写真がナレッジパネルに出ているケースがあることは認識している。修正しようとはする。

[鈴木補足: SMX のスピーカーでもある Eric Enge 氏が CEO の SEO コンサルティング会社、Stone Temple Consulting 社のナレッジパネルの写真は中国のどこかの石門になっています。つい最近まではたしか、ストーンヘンジでした。(笑)]

ナレッジパネルの間違った写真

Q. Google Posts について聞かせてほしい

Google Posts は実験中。どうやって導入できるか、だれに適しているかを調べている。質の判断もしたい。ウェブに精通していない人に提供して反応を調べている。

検索結果に投稿を直接表示するのは面白い機能だと思う。

[鈴木補足: Google Posts(グーグル ポスト)に関してはこちらの記事を参照。米国とブラジルでは、美術館や博物館、スポーツチーム、映画に対象を拡大し申込み受付けが始まりました。)

Q. ハッキングされたサイトからリンクがあった。どうしたらいいか?

信頼できないなら、否認すればいい。

Q. 完全一致ドメインはどのくらい評価に影響するのか?

完全一致ドメイン(以下、EMD)の競合サイトが上位表示していたら、それ以外の要因を調べてみるといい。EMD が理由ではないだろう。EMD それ自体は悪くはない。スパムをやっていれば、レポートしてほしい。EMD なしでよくやっているサイトもある。

Q. 深いURL階層のコンテンツは評価が下がるのか?

関係ない。

Q. メールなど、ウェブじゃないコンテンツに Googlebot はアクセスできる?

ログインしていれば。
[鈴木補足: Googlebot がアクセスするわけではなく、Gmail や Google カレンダー、対応しているアプリのコンテンツがパーソナライズされた検索結果に表示されるということですね。]

Q. 重複コンテンツはよくないのか?

重複コンテンツによるペナルティはない。ただし、同じサイト内の重複コンテンツは評価の分散に繋がることがある。
[鈴木補足: 特に同一サイト内の重複コンテンツで”ペナルティ”なるもの(そもそも Google はペナルティという言葉を使っていませんが)を受けることがないのは、以前にはこの記事で、最近ではこの記事で説明しました。外部サイト間での重複コンテンツのついてはこちらの記事で説明してます。]

Q. レスポンシブウェブデザインにしたほうがいいのか?

レスポンシブは将来のことも考えるといいと思う。

Q. アルゴリズム更新の発表がなくなったのはどうしてか?

何が起きたか、次に何が起きるか、そういったことを考えるのは間違っている。ランキングに関しては可能な限り透明性を高めるようにしている。と同時にそれが害にならないようにもしている。

Q. 検索における機械学習の利用について聞かせてほしい

情報を理解するために機械学習(以下、ML)は役に立つ。検索をより良くするために ML の活用に取り組んでいる。だが、また初期段階。

ML だけのアルゴリズムにはなることはないだろう。ML はデバッグが難しい。どうして(間違った)検索結果になったのかを探し出すことが難しい。
[鈴木補足: 機械学習は「こういうふうな結果になるように」と僕たちが想定した結果を導き出せるようにできたとしても、機械がどうしてそういう結果を導き出しかのプロセスを解明するのことが容易ではないのです。また、人間がコードを書いたほうが簡単なアルゴリズムもあります。]

ML はトレーニングデータに依存する。ウェブはダイナミック。大量の正しいデータが必要。

Q. RankBrain 以外に ML を使っている有名なアルゴリズムには何があるか?

ほかにはない。
画像検索でも使っていない。Google フォトでは使っている。

Q. 音声検索のデータを Search Console で提供しないのか?

検索アナリティクスには音声検索のクエリはすでに含まれている。音声検索はロングテールがものすごく多い。そこまで細かく見せるべきかという考えがあるし、ノーマライズすることが難しい。音声検索のデータを何に利用するのかという疑問もある。

強調スニペットのデータを Search Console で提供しないのか?

まだ検討中。単純に提供すればいいというシンプルなものではない。強調スニペットのデータをどんなふうにデータを使うのかを教えてほしい。

[鈴木補足: 強調スニペットのデータを検索クエリでレポートすることは技術的には可能です。でもデータを提供した場合、強調スニペットが乱用される恐れがあることを懸念する声が内部にあるようです。強調スニペットの分析が進んでいるので、Google の懸念はもっともかもしれません。]

Q. 404ページの比率は評価に影響するのか?

しない。

Q. Whois 情報を Google は使っているのか?

わからない。

Q. 記事が長いほうが評価が上がるのか?

長さは関係ない。必要な文字数の長さにすればいい。

以上です。

個人的には、あっと驚くような情報は出てきませんでした。
それでも Google 社員との AMA はいつでも盛り上がるものです。
あなたにとって最もインパクトがあったのはどんなことだったでしょうか?

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Comments

  1. By marks on

    記事ありがとうございます。
    オーソリティのシグナル部分よくわかりかねたのですが、ドメインやページ毎にシグナルはあるが、ランキング要因とはしてない、ということですか?
    ドメインが昔からあることや、ドメインパワーを引き継ぐことは要因になると考えてました。
    またサイトワイドの意味は、サイト全体ではなく1ページ毎に、という意味でしょうか

    *** Reply from Suzuki Kenichi ***
    ドメイン全体にかかわる評価要素を用いていないわけではありませんが、一般的に言って、個々のページの評価に基いてランキングが決定されるということです。
    「サイトワイド」というのは「サイト全体にかかわる」という意味です。
    したがって「サイトワイドではない」と表現する場合は、サイト全体ではなく個々のページだけということになります。

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