Mozilla、UGCスパムが原因でGoogleから手動ペナルティを喰らう

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ブラウザのFirefoxやメールソフトのThunderbirdなどのソフトウェアを開発・提供している米Mozillaのサイト、mozilla.orgがGoogleの手動対応によって一部のページをインデックスから削除されました。

ユーザーが作成したコンテンツにスパム的な内容が含まれていたことが原因です。

手動対応の警告メッセージをMozillaが受け取る

Mozillaのウェブプロダクションマネージャ、Christopher More(クリストファー・モア)氏が次のような警告メッセージをGoogleウェブマスターツールで受け取り、公式ヘルプフォーラムで助けを求めました。

Google has detected user-generated spam on your site. Typically, this kind of spam is found on forum pages, guestbook pages, or in user profiles.

As a result, Google has applied a manual spam action to your site.

Googleはユーザー生成スパムを貴サイトで検出しました。通常、このような種類のスパムはフォーラムのページやゲストブック、ユーザーのプロフィールなどで見つかります。

その結果として、Googleは貴サイトに手動の対応を適用しました。

 

Google ジョン・ミューラー氏による助言

この警告メッセージでは何が悪いのかがわかりません(ちなみにこの警告文を僕は今までに目にしたことがありません)。

Google社員のJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏がすぐさまヘルプに入りました。

ミューラー氏によれば、アドオンのページにユーザーが書き込んだコメントをGoogleはスパムとして認識したようです。

またmozilla.orgのドメイン名でホストされるブログにもスパムコメントが書き込まれていました。

運営者側ではなくユーザーが作ったコンテンツ、いわゆるUGC (User Generated Content) がスパムコンテンツとみなされた結ため手動対応を与えられたのです。

ただ今回の手動対応によってmozilla.orgのサイト全体が大きなマイナス評価を受けたわけではありません。

可能な限り細かな対処を行ったとのことで、おそらく問題となるページに限定してインデックス削除したのだと考えられます。

UGCスパムを防ぐために

コメントに限らず、ユーザーによって作成されたコンテンツは有益なコンテンツになりえます。
YouTube然りNAVERまとめ然り、UGCサイトは僕たちも普段からよく利用していますね。

しかし一方でユーザーが自由にコンテンツを作ることができるので不正に利用されやすいことも事実です。

UGCサイトを運用しているサイト管理者、また本格的なUGCサイトでなかったとしてもECサイトやブログでユーザーのコメントを受け付けている場合はスパマーに悪用されないようにしっかり管理しなければなりません。

内容に問題がないか公開する前にチェックする、外部リンクにはnofollow属性を付けるなどの対処が必要です。

ユーザー生成スパムを発生させないための対処方法がGoogleのヘルプで詳しく説明されています。
一度、目を通しておいてください。

【UPDATE】
GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏がヘルプフォーラムで補足説明しました。

Mozillaが手動対応を受けたのは2,000万ページ以上あるなかのたったの1ページです。

このページには20,000以上ものスパムコメントが書き込まれページサイズは12MBを超えていました。

検索からの訪問ユーザーに不満を与えるだろうと判断しインデックスから削除したのでした。

1ページとはいえスパムを見逃さない対応は評価しますが、2000万以上のページがあるサイトで問題になったページを探すのは不可能に近いですよね。

Googleは今、問題だと判断したURLのサンプルを教えるメッセージを送っています。
しかしまだ試験で限られた一部だけの適用です。

今回のMozillaは適用外でした。

UGCサイトの管理者はスパム利用に対してやはり注意が必要です。