Google、不自然リンクに該当するウィジェットの説明をより具体的に

[対象: 中〜上級]

Googleは、リンクプログラムのヘルプを更新しました。
不自然なリンクの例に挙げているウィジェット(日本ではブログパーツに相当)の説明がより具体的になっています。

なおこの記事を書いている時点では、英語版のみの更新です。
日本語版もいずれ更新されるでしょう。

ウィジェットからの不自然リンクの説明の新旧比較

Before

下は以前の説明です。

Links embedded in widgets that are distributed across various sites, for example:
Visitors to this page: 1,472
car insurance

さまざまなサイトに分散するウィジェットに埋め込まれたリンク。例:
このページにアクセスしたユーザー: 1,472
車両保険

 

After

現在は以下のようになっています。

Keyword-rich, hidden or low-quality links embedded in widgets that are distributed across various sites, for example:
Visitors to this page: 1,472
car insurance

さまざまなサイトに分散するウィジェットに埋め込まれた、SEOを意識したキーワードばかりだったり、隠されていたり、質が低かったりするリンク。例:
このページにアクセスしたユーザー: 1,472
車両保険

※日本語は僕による訳

新旧を比べるとわかるように、単に「さまざまなサイトに分散するウィジェットに埋め込まれた」リンクだったのが、「さまざまなサイトに分散するウィジェットに埋め込まれた、SEOを意識したキーワードばかりだったり、隠されていたり、質が低かったりする」リンクと、より具体的になっています。

具体的になった理由

GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は、昨年8月に公開したウェブマスター向けビデオで次のようにアドバイスしています。

ウィジェットやインフォグラフィックからのリンクにはnofollowを付けが方がいい。

ヘルプの更新は、ウィジェットのリンクに対して監視をさらに強化したことの現れなのでしょうか?

そうではないようです。

今回のヘルプの更新に僕はいち早く気付くことができました。
米国のSEOブロガー、Barry Shwartz(バリー・シュワルツ)氏にGoogle+で伝えたところ(僕はバリーとはそれなりに親交があります)、彼の個人ブログSearch Engine Landでバリーは記事として報じました。

この記事を読んだMatt Cutts氏は次のようにツイートしています。

ウィジェットに埋め込まれたリンクに関するスタンスを我々(Google)は明確にできるだろうとDanny Sullivan(ダニー・サリバン)が指摘した結果だ。

たしかに以前のヘルプは、どんなウィジェットのリンクがリンクプログラムに相当するのかが曖昧でした。
もっとはっきりとわかるようにすべきだとダニーに指摘されたのが理由とのことです。

ウィジェットリンクへの取り締まりを今まで以上に厳しくしたわけではありません。

判断基準はSEO目的かどうか

ガイドラインがより具体的になったことは歓迎すべきことです。

ウィジェットがダメ、プレスリリースがダメゲスト投稿がダメと言われると、そういったサービスや仕組みを使うことがすべてガイドライン違反になってしまうのではないかと怯えてしまいそうになります。

しかし、根本にあるのは、本来の目的から逸脱して、SEO目的、もっと具体的に言えばPageRankを転送するリンク獲得を目的にこれらのサービスを乱用・悪用することをGoogleは問題視しているということです。

ウィジェットであれば便利なツールを多くのユーザーに使ってもらうこと、プレスリリースであれば自社のニュースや新しい商品・サービスを幅広く知ってもらうこと、ゲスト投稿であれば自分が書いた記事をほかのサイトの読者にも読んでもらうことを目的に利用すれば、普通は問題にはなりません。

深く悩むことはありません。
SEOを目的に利用しなければいいだけの話です。

「SEOを意識したキーワードばかりだったり、隠されていたり、質が低かったりするリンク」はウィジェットに限らず、どんな場合でもリンクプログラムとしてガイドライン違反の対象になり得ます。