別々のURLのモバイル構成ではFetch as Googleでリダイレクトが正常か確認すること

[レベル: 中級]

モバイル向けサイトとPC向けサイトを別々のURLで構成しているときは、PC向けページにアクセスしたモバイルユーザーを対応するモバイル向けページに適切にリダイレクトしなければなりません。

Googlebotに対してもリダイレクトが正常に機能しているかどうかは、Fetch as Googleを使って確かめることができます。

PC向けページへのモバイルアクセスをモバイル向けページへリダイレクト

Google Webmastersの公式アカウントが、Fetch as Googleを使った確認項目をGoogle+でアドバイスしています。

投稿にある表では、PC向けのトップページが「/」です。
対応するモバイル向けページのトップページが「/?m=1」です。

それぞれのURLに対して、(通常の)PC用のGooglebotとスマートフォン向けのGooglebotで両方でFetch as Googleを実行します。

表を日本語に変えると次のようになります。

別URLのモバイル向けサイトをFetch as Googleで確認

赤枠で囲った部分が重要です。

スマートフォン版のGooglebotがPC向けページ(表では「/」)を取得した際は、対応するモバイル向けページ(表には出ていませんが、ここでは「/?m=1」)にリダイレクトされなければなりません(リダイレクトは301でも302でもいいが、推奨は302)。

間違ったリダイレクトになっていないかもチェック

Googleが投稿した表ではトップページだけの検証結果ですが、複数のページでチェックすべきですね。

必ず、対応するモバイル向けページのURLにリダイレクトするようにします。

モバイルからのアクセスをすべてトップページにリダイレクトしないように注意してください。
間違ったリダイレクトです。

トップページに連れて行かれたユーザーは困惑します。
ユーザー体験を損ねるのでモバイル検索での順位が下がる原因にもなります。
米Googleでは検索結果に警告が出ます。

双方向リダイレクトと単方向リダイレクト

ついでに「双方向リダイレクトと単方向リダイレクト」について補足しておきます。

Googleがサポートするモバイル構成に従うなら、「PC向けページにアクセスしたモバイルユーザーを(対応する)モバイル向けページにリダイレクトする」ことが必須です。

では、モバイル向けページにアクセスしたPCユーザーを、同じようにPC向けページにリダイレクトすべきでしょうか?

つまりリダイレクトの向きを、「PC <=> モバイル」(双方向)にするか「PC => モバイル」(単方向)のどちらにするかです。

GoogleのSEOという観点ではどちらでも構いません。

モバイルガイドではGoogleは次のように説明しています。

ウェブサイトごとにリダイレクトの方針は異なります。PC 用ページにアクセスしたモバイル ユーザーのみをモバイル専用ページにリダイレクトするウェブサイト(「単方向」リダイレクト)もあれば、モバイル ユーザーと PC ユーザーがそれぞれ PC 用サイトとモバイル用サイトにアクセスした場合にその両者をリダイレクトするウェブサイト(「双方向」リダイレクト)もあります。

Googlebot への対応という意味でどちらを推奨する、ということはありません。リダイレクトの方針を決める際は、ユーザーの利便性を考えて検討することをおすすめします。最も重要なのは、正しく一貫性のあるリダイレクトを提供すること、つまり PC サイトまたはモバイル サイトの対応するコンテンツにリダイレクトすることです。設定が正しくないと、一部のユーザーがまったくコンテンツを表示できない可能性があります。

また、リダイレクトを無効にする方法、つまり、選択すればモバイル ユーザーが PC 用ページを表示でき、PC ユーザーはモバイル端末用ページを表示できるようにする方法を用意することもおすすめします。

Google的にはどちらを推奨するということはありません。
あなたのサイトのユーザーにとってどちらが適しているかどうかで判断します。

個人的には、単方向が僕は好きです。
なぜならスマートフォンからであってもPC向けページを好むユーザーが一定数いるはずだからです。

双方向を採用したなら、PCのGooglebotのモバイル向けページへのアクセスが対応するPC向けページにリダイレクトされていることも確認します。
上で見た表では、2行目のステータスも「リダイレクトされました」にならなければなりません。

最後の補足はさておき、別々のURLでモバイル向けサイトを構成しているのなら、モバイルユーザーとスマートフォン版Googlebotを正しくリダイレクトできているかどうかをFetch as Googleを使って必ず確認しておきましょう。