オバマ大統領は“失敗者”ではなく、Google爆弾の“被害者”

先週、滞在時間わずか23時間足らずという非常に短いスケジュールで初来日したオバマ米大統領ですが、思わぬところでとんだ災難に遭っていました。

Googleで、”who is failure”(失敗者は誰だ)と検索すると、ホワイトハウスのオバマ大統領の公式ページが1位表示されるのです。

who is failure

ブログ読者の落葉亭さんがコメントで教えてくれました(落葉亭さんが発見したのは”who is the failure”)。
# 落葉亭さん、報告ありがとうございます。

これは明らかに「Googlebombs(グーグル爆弾)」です。

グーグル爆弾と言えば、”miserable failure”“(惨めな失敗)や”who is a failure“(冠詞の”a”が付いている「失敗者は誰だ」)で1位表示されたジョージ・ブッシュ前大統領が有名です。

アンチ・ブッシュを唱える人たちが、”miserable failure”などのアンカーテキストで、ブッシュ前大統領のページへのリンクキャンペーンを大々的に実行した結末です。

Googleは事態を重く見て手動で修正したものの、完全に対処しきれず”failure”では、やはりホワイトハウスが1位に表示されるのでした。

さらにたちの悪いことに、この時点ではすでにオバマ新大統領が誕生しており、オバマ新政権のホワイトハウスが”failulre”でトップ表示だったのです。

オバマ大統領にしてみたら、とんだとばっちり、いい迷惑です。

今回の、”who is failure”での1位表示も、ブッシュ政権時代の残骸と思われます。

GoogleのMatt Cutts氏は、現在は数カ月おきに実行するGooglebombsの検出と、検出したGooglebombsをまとめて鎮める2段階のアルゴリズムで、Googlebombsを自動処理でなくしていると説明しましたが、いまだに漏れがあるようですね。

Search Engine Landでダニー(Danny Sullivan氏)が、今回の事件についてエントリをアップしています。

実はこれは、冒頭に紹介した落葉亭さんの僕のブログへのコメントが契機になっています。

日本で検索した場合だけということも考えられたので、僕がSearch Engine Landのエディターをやっていてダニーとは仲がいいのバリー(Barry Schwartz氏)に、Twitterで「アメリカでも同じ?」とDMを送ったのです。

バリー経由でダニーが知り、ブログに記事を書くに至りました(記事中に僕のツイートへのリンクが張ってあります。リンク切れしてますが・・・)。

Matt Cutts(マット・カッツ)氏をはじめとしたGoogle関係者が見ているでしょうから、早急に対応してほしいものです。

なお「Googlebombs(グーグル爆弾)」について詳しくなければ、こちらの関連記事を参照してください。