米国大手のオンラインリテーラー、Overstock.com(オーバーストック・コム)が、ランキングを上げるためにリンクを不正に操作したとしてGoogleにペナルティを受けました。

JCPennyへの自動&手動ペナルティForbesへの警告に続き、米Googleによる今月3つめの大手企業への制裁と言っていいでしょう。

Overstock.comは、ユタ州ソルトレイクシティに本拠を置き、ディスカウント商品やブランド品をインターネットで販売するオンライン小売業者です。
NASDAQにも上場しています。
米comScore社の調査では、先月のユニークビジター数は1,000万ユーザーでした。

Overstock.comは、大学の学生や学部に対してディスカウント価格で商品を販売する代わりに、自分のサイトにリンクを張ってもらうように依頼していました。

その結果として、”vacuum cleaners”(電気掃除機)や”laptop computers”(ラップトップコンピュータ)というビッグキーワードで軒並み上位表示を達成していたのでした。

下のキャプチャはUniversity of Texas at Dallas(テキサス大学ダラス校)に在籍する学生のページから張られていたリンクの様子です(クリックで拡大)。

Overstock.comへの大学からのリンク

分かりやすくするためにリンク部分を赤枠で囲んであります。

たとえばcomputer desks(コンピュータデスク)はこのページへ、laptop computers(ラップトップコンピュータ)はこのページへ、diamond rings(ダイヤモンド指輪)はこのページへリンクしています。

キーワードをアンカーテキストにしたメインコンテンツ内からのリンクで、かつ個別ページへリンクさせるというのはきちんとSEOを心得ていますね。
こんな指示書も配っていて用意周到です(4・5ページ目)。

こちらは、Antioch University Seattle(アンティオク大学シアトル校)が公式サイトに掲載している、同窓生を対象にした特典のページです。

Overstock.comへの大学からのリンク

卒業生はデジタルカメラやレザージャケット、DVDプレーヤなどを10%OFFで買えますよ、というお知らせとともに各商品のページへリンクしています。

.eduドメインからのリンクだからといってそれだけで評価されるわけではありませんが、大学のサイトへは多くのリンクが通常張られているので、総じて.eduドメインからリンクは価値が高い場合が多いと言えます。
このあたりもビッグキーワードでの上位表示に功を奏していたのかもしれません。

しかし結局はGoogleに見つかってしまい、ペナルティを受けたのでした。

今週の火曜日までには、それまで上位を獲得していた多くのキーワードで順位が40〜70位に下落しています(ペナルティで順位を下げられたのか、リンクを無価値にされて本来あるべき順位に戻ったのかは分かりません)。

JCPennyのペナルティは、米国大手の新聞、New York Times誌が報じました。

今回のOverstock.comのペナルティは、同じように米国大手の新聞、Wall Street Journal(ウォールストリート・ジャーナル)誌が報じています。

ただJCPennyの場合はNYTがGoogleに告げ口しましたが、Overstock.comの場合はWSJが告げ口したわけではありません。

「ここ1、2年Overstock.comが急にSEOに強くなってきた理由はどうしてだろうか?」というWebmasterWorldのディスカッションのなかで、Overstock.comがディスカウント特典と引き換えに大学からリンクをもらっていることが発覚して、この事実をGoogleにある人物が伝えて、Googleが対応したようです(ちなみに、このスレッドはOverstock.comの競合サイトを運用するサイト管理者が始めたことも後で判明しました。さらにWebmasterWorldの公開スレッドでは特定のサイトや特定のキーワードは出してはいけない決まりになっているのですが、例外的にOverstock.comを名出ししてディスカッションが展開していったのでした)。

Overstock.comはJCPennyと違って、有料リンクを購入していません。
しかし、「ディスカウントするからリンクしてください」というリンクを不正に操作するリンク・スキームがGoogleのガイドラインに違反すると判断されたのでしょう。
自発的なリンクといえば自発的なリンクですが、いいコンテンツだから紹介する自発的なリンクとは意味合いが違いますね。
ランキングを上げるための策略が入っていることは明白です。

Googleが大手の企業に厳しい(厳しすぎる?)態度をとっているのは、自分たちは本気だと示しているポーズかもしれません。
単なる脅しかもしれません。

JCPennyもOverstock.comも、Googleが自分たちで発見したわけではありません。

規模の大小を問わず、見つからずにうまいことやってるサイトがまだまだたくさんあるはずです。

とはいえ、見つかったら怖い事この上ないことも事実です。

JCPennyもForbesもOverstock.comも海の向こうの話です。
これを「対岸の火事」ととらえるか、「明日は我が身」ととらえるか、どうしましょうか?

【UPDATE】
Overstock.comが有料リンクでペナルティを受けたのは、WebmasterWorldのスレッドが直接の原因ではありませんでした。
WSJが外部の協力を得て独自に調査した結果をGoogleに伝えたそうです。
また有料リンクだけが理由ではなくその他にもガイドライン違反を犯していたようです。

P.P.S.
今日のエントリのタイトルは“はてなこわい><”さんをパクらせていただきました。
管理者のtaanさんとはまったく面識ありません。
怒られるかな?
見てるはずないから大丈夫かなw

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