PageRankスカルプティング無効化でSEOはどうなるのか

昨日の記事で、PageRankスカルプティングがもはや有効でなくなったことを、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏がSMX Advancedで公表したと伝えました。

SEO界に大きな波紋が生じています。

WebmasterWorldでも、この記事を書いている時点ですでに3ページ分もスレッドが書き込まれています。

「PageRankスカルプティングで内部リンクのPageRankフローを最適化していたサイトに順位変動が起こる」、「ブログのコメントやフォーラム(掲示板)の署名のリンクにはnofollowが付くので、投稿が多くなればなるほど内部リンクで渡るPageRankが減少する」など、SEOを意識するウェブマスターに対して、さまざまな影響を及ぼしそうです。

  • nofollowの仕組みをよく分かっていないのにPageRankスカルプティングを試みてしまい、かえってマイナスになっているサイトがある
  • もともとnofollowはコメントスパムを無効化するために導入されたのに、PageRankスカルプティングというSEOに、必要以上に利用されてしまっている

上記のような理由で、実際にはnofollowリンクによるPageRankの流れ方には変わりはないけれど、役に立たなくなったと表面上では警告しておくのではないかという推論もあります。

また、コメントの増加によるPageRankの喪失については、内部リンクと外部リンクを区別して、外部リンクに渡るはずだったPageRankは再配分されるのではないかとの、期待にも思える意見もあります。

元Google社員で、Webmaster Centralチームに所属していたVannssa Fox女史は、Matt Cutts氏が意味していたのは、PageRankというよりもクローリングの効率性の問題ではないかとコメントしています。

if what he really was getting at was more a crawl efficiency than a PageRank issue. (”PageRank” tends to get used by the industry as a catch-all sometimes inadvertently.)

いずれにしても、外部の人間がいくら論じたところで真実にはたどり着けません。

Google(Matt Cutts)からのフォローアップを待つしかないでしょう。