米国は有料リンクの通報合戦?、リンク購入サイトを暴露する大手メディア

米New York Times(ニューヨーク・タイムズ、以下NYT)誌が有料リンクを購入しているサイトを報じました。

NYTが暴露したのはTelefloraFTD1-800Flowers.comProFlowersの4サイトです。

これらのサイトは母の日のプレゼントに関する、“mothers day flowers”(母の日 花)や “mothers day arrangements”(母の日 アレンジメント)、“cheap mothers day flowers”(格安 母の日 花) のようなキーワードでリンクを購入している形跡が見られたそうです(「母の日」はすでに終わりましたがこの記事が公開されたのは母の日の前です)。

NYTといえば、大手デパートチェーンのJCPennyのリンク購入を暴露&通報して、JCPennyがGoogleのペナルティを受ける“お手伝い”をしたメディアですね。

今回NYTは、大手サイトではありませんが需要の大きなキーワードでリンクを買っているサイトをさらしました。
そしてGoogleに連絡しています。

NYTと同じように米国の大手メディアであるWall Street Journal(ウォールストリート・ジャーナル)誌が、大手オンラインリテーラー、Overstock.comのある種のリンク購入を暴露してGoogleに通報したのは記憶に新しいところです。

つい最近では、Digital Due DiligenceとTechCrunchが中国系アパレル通販オンラインサイトのMilanooの有料リンク購入を突き止めました。

アメリカでは、さながら大手メディアが「有料リンク暴露・通報」を競い合う様相を呈してきています。

日本ではリンク購入が一般向けのメディアで語られたことは、少なくとも僕の記憶にはありません。
アメリカのような状況が日本には訪れませんようにと祈っているあなた、十分ご注意を。w

なお「母の日」キーワードでリンクを購入してると疑われた4サイトは、NYTの問い合わせに対していずれもリンク購入の事実を否定しています(1社は回答せず)。

NYTの発見を知らされたGoogleは次のように返事を返したそうです。

ニューヨーク・タイムズが伝えたリンクは、リンクの関連性を評価する場面で使っている自動システムによって、どれも私たちのランキングに大きな影響を与えていません。通常どおり、私たちはスパムレポートを調査して適切な矯正手段を講じます。

「言われなくても分かってるよ」ということですね。

ちなみに4サイトは、この記事を僕が書いている時点ではNYTが問題に挙げたキーワードで依然として上位にとどまっています。
Googleの言葉を信じるなら有料リンク以外の(適切な)要因で上位表示できているということになります。

Googleが有料リンクを自動で検知して、ペナルティを与えないまでも無効化しているのは事実でしょう。
それでもすべての有料リンクを検知できずに有効なリンクとして評価してしまっていることはあなたもよく知っているとおりです。