Article構造化データのドキュメントからAMPに関する仕様が削除

[レベル: 上級]

Article(記事)構造化データの技術ドキュメントから AMP に関係する仕様を Google は削除しました。

AMP がトップニュースの掲載要件でなくなったため

2021 年 6 月に Page Experience Update(ページ エクスペリエンス アップデート)を Google は実施しました。
同じタイミングで、トップニュースの掲載要件から AMP が外れました。
それまでは、AMP 記事だけがトップニュースに掲載されていました。

Article 構造化データの更新はこの変更に伴うものです。
したがって最近に仕様が変わったということではありません。
ドキュメントの更新が仕様変更に間に合っていなかっただけです。

Article 構造化データは、基本的に、トップニュース枠に掲載されるために必要です。

現在は、AMP に関係する記述がなくなっています。

こちらは更新前のドキュメントの冒頭です。

更新前の構造化データ技術ドキュメント

次の 2 つに分けた記述がありました。

  • 構造化データを含む AMP
  • 構造化データを含む非 AMP ウェブページ
📝すずき補足: 非 AMP ウェブページは通常のページのこと

更新後です。

更新後の構造化データ技術ドキュメント

分類がなくなりました。

マークアップの記述例も AMP と非 AMP のそれぞれについて以前は示されていました。

更新前です。
AMP 用の記述がありました。

更新前の構造化データ技術ドキュメント

更新後です。
AMP 用の記述例はありません。

更新後の構造化データ技術ドキュメント

AMP/非AMP に関係なく、Article 構造化データは共通の仕様に現在はなっています。

若干の仕様変更あり

ドキュメントの更新で技術仕様にまったく変更がないのかというと、そうでもありません。
若干の仕様変更が発生しています。

次の 2 つです。

  • publisher プロパティが不要に
  • 画像の要件が変更に

publisher プロパティが不要に

publisher プロパティが不要になりました。

非 AMP ページではもともと publisher プロパティは不要だったのですが、AMP ページでは必須プロパティでした。

AMP 用の仕様がなくなったので、結果として、たとえ AMP ページであっても publisher プロパティは不要です。
推奨プロパティですらありません。

もっとも、publisher プロパティを追加していたからといってマイナスになることはありません。
より多くの情報を提供できるのでむしろ僕は推奨します。
ドキュメントのマークアップ例にも publisher プロパティが含まれています。

画像の要件が変更に

画像、言い換えると image プロパティの要件が変更されました。
こちらは留意しておいたほうがいいかもしれません。

以前は、画像の幅は 696 ピクセル以上にする必要がありました。
この条件が撤廃されました。
画像の大きさは問われません。

高解像度画像の条件も変更されました。
以前は、幅と高さをかけて 300,000 ピクセル以上でした。
現在は、幅と高さをかけて 50,000 ピクセル以上に緩和されました。

なお、image プロパティは推奨プロパティです。
すべてのページに画像を少なくとも 1 つ含める必要がありますが、それを image プロパティでマークアップしなくても構いません(でもマークアップしたほうがいい)。

Article 構造化データで記事をマークアップしているサイトの管理者は更新されたドキュメントに目を通しておいてください。

余談ですが、AMP 関連の仕組みがどんどんなくなっていますね。
このブログの読者さんのなかには、AMP を知らない人もいるのではないでしょうか。
一時代を築いた(?)AMP が消滅していくのは寂しい気がします
📝すずき注: AMP は消滅していない。HTML フレームワークの 1 つとして存続している。