Googleは302リダイレクトを301リダイレクトとして処理することがある

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301リダイレクトは恒久的なURLの移転の際に用います。
対して、302リダイレクトは一時的なURLの移転の際に用います。

特にユーザーを自動的に転送する点において両者に違いはありませんが、検索エンジンの処理においてはいくつかの違いがあります。
使う場面も異なってきます。

しかし、状況によってはGoogleは302リダイレクトを301リダイレクトとして認識し処理することがあるとのことです。
また、301リダイレクト扱いされた302リダイレクトはPageRankを渡します。

長期間継続する302は301

英語版のオフィスアワーで参加者がJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏に次のように質問しました。

一時的な302リダイレクトが十分な時間継続すると、最終的にGoogleは恒久的な301リダイレクトとして処理すると聞いたことがあります。
どのくらいの時間がたつと実際にこの状況が起こるのですか?

ミューラー氏は次のように回答します。

何日とか何週間とかそういった特定の期間は何であれ、定められてないと思う。
基本的に、私たちがやろうとするのは、それが一時的な状況でなく恒久的な状況だと認識して適切に処理することだ。

302でもPageRankを渡す

別の参加者が、関連した質問を尋ねます。

別のサイトにユーザーを送る際に、PageRankの価値をリンクから渡さないように302リダイレクトを使っています。
302が301の特徴を備えたとしたら、PageRankを渡してしまう危険があるということですか?

ミューラー氏はこう説明します。

そのとおりだ。302リダイレクトも同様にPageRankを渡す。

したがって302でPageRankの転送を防ぐ方法は機能しない。

サイトの一部分をrobots.txtでブロックして、そこ経由でリダイレクトすればいい。そうすれば、私たちは完全にリダイレクトに従うことができなくなる。スクリプトを組んで、そうやってるフォーラムをいくつか知っている。

302リダイレクトであっても301リダイレクト扱いすることがあるというのは、僕も聞いた記憶があります。
でもGoogleのひとがはっきりと言い切ったのを聞いたわけではありません。
あやふやだったことが明白になりました。

定まった期間があるわけではありませんが、「これは一時的な移転じゃなくて、今後もずっと続く移転だよね」とGoogleが判断したらたとえ302リダイレクトであっても301リダイレクトとして扱われます。
301と302の違い、それ以前に2種類の異なるリダイレクトがあることを知らずにURLの移転や正規化に302を使っているサイト管理者にとってはメリットです。
302であってもそのページの評価を引き渡すことができます。

ですが、301リダイレクトとは異なる仕組みや働きを考慮したうえで長期間にわたって302リダイレクトを適用しているなら注意が必要です。
いつのまにか302が301扱いされているかもしれません。

P.S.
ミューラー氏は、Matt Cutts(マット・カッツ)氏がずっと以前に個人ブログに投稿した302リダイレクトを詳しく説明する記事に言及します。
おそらくこの記事だと思います。
2006年1月に書かれた記事です。
10年近く前で、僕がまだSEOの世界にいない時代です(僕がこのブログを始めたちょうど1年前)。
今でもすべてが有効なのかが気になりますが、読んでみましょう。