“共起サイテーション”がアンカーテキストに取って代わる? 2013年のGoogleアルゴリズム大胆予想

[対象: 中〜上級]

“共起サイテーション”が、“アンカーテキスト”に取って代わる重要なランキング要因に将来的になる。

SEOmozのRand Fishkin(ランド・フィッシュキン)氏によるこんな大胆な予想を今日は紹介します。


(余談ですけど、髭を剃ったのでランドを見慣れた人には別人に見えて一瞬戸惑いますね)

共起サイテーション”という言葉は、Rand Fishkin氏が使っている“co-citation”という用語を今僕が日本語にしたものです。

“co”は、「共同の」とか「共通の」、「共に」という意味を持ちます。
日本語では「共起語」として僕たちが使っている“co-occurrence”の“co”です。

“citation”は言及・参照されることです。
プレイス検索で、大きめのランキング要因になっていると考えられるあのサイテーションです。

したがって、“co-citation”、言い換えると僕がこの記事で使うことにした日本語の“共起サイテーション”は何らかのキーワードやキーフレーズとともにブランド名(サイト名や商品・サービス名、URLなどあなたのサイトを指し示す固有の情報)が一緒に使われることを意味します。

さてようやく本題に入ります。

Rand Fiskin氏の分析によれば、競争が比較的激しいキーワードにおいてこの共起サイテーションが大きな要因になって上位表示していると考えられる事例がいくつもあるそうなのです。

titleタグはおろかページにはそのキーワードがまったく含まれておらず、リンクのアンカーテキストにもキーワードが決して多くは含まれていないのに上位表示できているページがあるのです。

たとえば、”backlink analysis”(バックリンク分析)という検索でSEOmozのOpen Site Explorerが1位か2位に来ます。

しかしOpen Site Explorerのページのtitleタグには”backlink analysis”は含まれていないし、ページ内にもそのワードは存在しません。

Open Site Explorerで調べるとOpen Site Explorerには”backlink analysis”のアンカーテキストでのリンクはたったの3本でした。
トータルのリンク数は約95,000本です。

違うデータを使っているにしても、Googleが認識している”backlink analysis”のアンカーテキストのリンクも極めて少ないに違いありません。

なのになぜOpen Site Explorerが上位表示できているかというと、”backlink analysis”というキーフレーズが含まれた記事のなかで共にたくさん言及されているからだとRand Fikins氏は睨んでいるのです。

他の事例(ビデオで説明してます)を研究しても同じような傾向を見ることができるそうです。

さらにサイテーションはリンクである(aタグによるハイパーリンクになっている)必要はなさそうなのです。

ようは、対象となるキーワード・キーフレーズと共にそのサイトを指し示す情報が言及され同じ場所に出現していればいいのです。

リンクやアンカーテキストでなくて構わないのです。

2年近く前に「サイテーションはウェブ検索のランキング要因になっているのか?」という記事を書きました。

このときは「問い」にとどまり結論を出してはいません。

Rand Fishkin氏の分析を信じるなら、2年たった今は要因になっていると言えるのかもしれません。

人工リンクはともかくとして、自発的に張られる自然発生リンクのアンカーテキストが上位表示を狙っているキーワードになることは決して多くはありません(サイト名に含んでいればそれなりに多くはなるでしょうが)。

それ以前にリンクが張られないかもしれません。
リンクしてない単なるテキストかもしれません。

でも、共起サイテーションをGoogleが本当に認識しているのなら、あなたのサイトについて言及していると判断できるのであれば評価の対象に含まれる可能性がおおいにあります。

2013年は“リンク ビルディング”ではなく“サイテーション ビルディング”の年になるかもしれませんね。

いかにしてあなたのサイトとあなたの商品・サービスをウェブで取り上げてもらうかが鍵になりそうです。

ただし取り上げられる状態は必ずしもリンクである必要はないし、ましてやキーワードだけの(不自然な)アンカーテキストである必要もありません。

昨日投稿した記事と合わせてあなたの来年のSEO戦略の参考にしてみてください。

とは言っても、間違っても自作自演の共起サイテーションをでっちあげる悪巧みを考えないように。w