Nofollow属性によるPageRankスカルプティング【上級編 Part 1】

nofollow属性を使ったPageRankスカルプティングについて、過去に2回に分けて解説したことがあります。

これらは、どちらかというと導入編ともいうべき基本的なテクニックです。

今日は大規模サイト向けのPageRankスカルプティング上級編を、解説します。

何百種類、何千種類ものプロダクトを取り扱う大型eコマースサイトのようなサイトが対象の1つになるでしょう。

まず、最初に決めるべきことは「どの商品を優先して売りたいのか」です。
※検索エンジンから集めた顧客が対象です

利益率が高いもの、制約率が高いもの、リピート率が高いもの、いくつか判断基準がありますが、それはあなたが決めてください。

このエントリはパート1として、個別商品の数が多いカテゴリのPageRankを高めるPageRankスカルプティングを取り上げます。

PageRank Pumping

上の図は、4階層構造になっているサイトを表します。

いちばん上、1階層目はトップページ(ホームページ)です。
2階層目は、大カテゴリページです。
3階層目は、小カテゴリページです。
4階層目は、個別の商品詳細ページです。

たとえば、スポーツシューズの通販サイトだとしたら、2階層目は「ナイキ」や「アディダス」、3階層目は「ナイキ バスケットボールシューズ」、「ナイキ スニーカー」、4階層目は「ナイキ エア ジョーダン フォース 9」、「ナイキ エア ズーム ブレイブ2」というような構成になります。

ここでいう階層は、ディレクトリの階層(URLで見える階層)ではなく、リンクの階層です。
何ホップ(いくつのクリック)で、たどっていけるかという階層になります。
※上級編なので難しく感じるかもしれませんが、意味が分からなければ、この記事は役に立たないと思います。w

狙うキーワードのタイプで言うと、1階層目は「メジャーキーワード(例:シューズ)」、2階層目は「ショートテールキーワード(例:ナイキ シューズ)」、3階層目は「ロングテールキーワード(ナイキ バスケットボール シューズ)」、4階層目は「指名検索の超ロングテールキーワード(例:ナイキ エア ジョーダン フォース 9)」、のイメージです。
※言うまでもありませんが、下に下がるほど検索ボリュームは下がるでしょうが、逆にコンバージョン率は上がるでしょう。

個別商品の多いカテゴリを優先して押し上げたい場合は、2階層レベルでのリンク(サイト内相互リンクとでも言うべきか)をカットします。
(「カット」というのは、「ナビゲーションメニューから消す」ということではなく、nofollowでPRの流れをカットするということです。
ユーザービリティを考慮して、他カテゴリへのリンクは設置しておくべきです。
この記事でのリンクは、ユーザーに見えるリンクではなくサーチエンジンに見えるリンクを指します。)

こうすると、カテゴリAからカテゴリBにPageRankが流れなくなります。
そして、本来ならばカテゴリAからカテゴリBに渡るはずだったPageRankが、サブカテゴリのカテゴリA1、カテゴリA2、カテゴリA3に渡ります。

したがって、サブカテゴリにより多くのPageRankが流れ、結果としてその下の個別商品ページもより多くのPageRankを受け取り、最初の状態よりも強くなるのです。

個別商品が多すぎて、末端のページに分配されるPageRankが薄まってしまうと、インデックスされづらい状況が発生したりします。

また、少しでもPageRankが高いほうが、固有名での検索には有利に働くでしょう。

商品数の多いカテゴリを押し上げたいときに効果的な手法と言えます。

ただし、この方法を使うとカテゴリBに流れるPageRankが減るので、カテゴリB配下のページは弱くなります。

最初に、「まずどの商品を売りたいのか明確にする」と言った理由です。

ある場所にPageRankを多く渡せば、もう1つの場所が受け取るPageRankはその分少なくなります。

誰に与え、誰から奪うか、PageRankスカルプティングにはトレードオフが発生することも覚えておきましょう。

パート2は、個別商品が多いほうではなく、少ないほう(図のカテゴリB)にPageRankを優先して流すPageRankを解説します。

Stay tuned!