「画像の不一致」の手動対策が与えられる理由

[対象: 上級]

手動対策の対象に「画像の不一致」が新たに追加されたことを前の記事で紹介しました。

この記事では、「画像の不一致」がどのような状況で適用されるのかを説明します。

Google+でEnrico Altavilla氏が投稿した内容です(僕はこの人を初めて知りました。イタリアのSEOコンサルタントのようです)。

GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が+1しているので、説明は間違っていないでしょう。

画像の不一致の手動対策が発生する理由

  1. ユーザーが画像検索すると画像が一覧表示される。どれかをクリックするとその画像はライトボックスで拡大表示される。
  2. 最初にGoogleは、Googleのサーバーにキャッシュしているその画像の低解像度のバージョンを表示する。
    しかしバックグラウンドでは、ユーザーのブラウザは、そのサイト(Googleが画像を発見したサイト)のサーバーに置かれている完全な解像度の画像を直接読み込んでいる。
    バックグラウンドでの読み込みが完了すると、ライトボックスで使われていた低解像度の画像は完全な解像度の画像に置き換えられる。
  3. バックグラウンドで完全な解像度の画像を読み込むときに、その画像が置いてあるサーバーにブラウザは、「Referer」(リファラー、参照元)をHTTPヘッダーで送信する。
    Googleの画像検索(一般的な言い方をすれば、Googleのサイトのページ)からブラウザが完全な解像度の画像をリクエストして表示しようとしていることをこのリファラーは伝えている。
  4. 3の結果として、元の画像ファイルが置いてあるサーバーは、Googleの画像検索に出てきた画像を表示させたいユーザーからリクエストが来たことを知る。
  5. サーバーのなかには単純なクローキングのテクニックを適用しているものがあり、Googleの画像検索の結果を表示させたユーザーから画像のリクエストが来たことがわかると、その場で、ユーザーが期待していたものとは異なる内容が含まれる画像を送る。
    たいていの場合は、その画像を提供しているサイトにユーザーを訪問させるために、クリックを誘うような、換気を促すテキストが含まれている画像になっている。
  6. ホットリンクされた(画像検索から画像が表示される)サーバーによるこうした行為をGoogleは許されないものとして、手動による対策に「画像の不一致」を今回追加した。
    上で説明した形態のクローキングにウェブサイトが該当することを発見したときに、ウェブマスターツールに警告が出現する。
  7. この種の警告に注意しなければならないのは、ウェブサイトに普通にやって来たユーザーに見せる画像とは異なるコンテンツが含まれている画像を、Googleの画像検索のユーザーに意図的に見せているサイトだけだ。
    言い換えれば、「foobar.jpg」をユーザーが要求したなら、画像ファイルは常に同じであるべきで、要求されたときにそのユーザーが表示しているページに応じて違った画像を見せてはならない。

最後の指摘にあるように、特殊なことをしているのでなければ「画像の不一致」で警告を受けることはありませんね。

仮に受けたとしたら、振り分け設定やCMSのプラグインを確認してみるといいでしょう。

「画像の不一致」が発動する理由を知っておけば、原因究明や対処もやりやすくなるはずです。