Search Consoleのスピードレポートでデータが表示されない理由

[レベル: 中級]

Search Console のスピードレポートが、試験運用版であるもののすべてのユーザーに先日一般公開されました。

しかしながらデータがレポートされないサイトがあります。
「このデバイスタイプの情報を表示するにはデータが足りません」と出ています。

このデバイスタイプの情報を表示するにはデータが足りません

レポートされないときに考えられる主な理由は次の 2 つです。

  • トラフィックが少ない
  • サイトを公開したばかり

スピードレポートは実際のユーザーデータに基づく

スピードレポートは、フィールドデータといって実際のユーザーがそのページにアクセスしたときの情報に基づいて作成されます。
もっと正確には Chrome User Experience (CrUX) レポートに基づきます。

トラフィックが極端に少ないページはスピードを判断するための CrUX の十分なデータを得られないためレポートを生成できないのです。

また、新規に公開されたばかりのサイトもデータが十分にそろっていないためレポートが作られません。
アクセスが増えれば、いずれはレポートが手に入るでしょう。

公開しているページとの乖離も CrUX レポートがないことが理由

スピードレポートで認識されているページ数と、サイトで公開しているページ(インデックスされているページ)の数が大きく乖離していることがあります。

スピードレポート

この乖離も、スピードレポートが CrUX データに基づくことが理由です。
サイト内のすべてのページに対して十分なフィールドデータが得られていないときはそのページはスピードレポートに含まれません。

PSI でのラボデータ取得は可能

PageSpeed Insights はフィールドデータに加えて、試験環境でのデータであるラボデータの取得も可能です。

スピードレポートでデータを入手できないページでも PageSpeed Insights で検証を手がかりにしてスピード改善を試みることができます。

PSI の結果
※フィールドデータ(上)はレポートされないが、ラボデータ(下)はレポートされる

フィールドデータとラボデータの両方を上手に組み合わせてスピード改善に取り組みましょう。

[H/T] John Mueller