これは痛い、Googleウェブマスターツールから301リダイレクトリンクが消えた

Google Webmaster Tools Logo新しいインターフェイスになったGoogleウェブマスターツールには、デザイン以外にもさまざまな変更が加えられました。

ほとんどは僕たちウェブマスターにとって喜ばしい変更なのですが、中には痛い変更もあります。

そのうちの1つが、外部リンク(サイトへのリンク)に表示されるバックリンクです。

これまでは、301リダイレクトされたリンク元も対象になっていたのですが、新しいWMTでは、301リダイレクト経由で自分の管理サイトに到達しているリンクは表示されません

自分のサイトに直接リンクしているページだけしか、レポートに出てこないのです。

Google Webmaster Helpフォーラムで、Google社員のSagarK氏とJohnMu氏が明らかにしました。

@tumma, we built a new backend for gathering links data as part of our new UI and we decided not to follow 301s (http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2009/06/out-with-old-in-with-new.html)

The reason we did this was a lot of users were trying to go to the source page that we mention has the URL and were unable to find it since we were showing the final destination URL rather than what was specified on page.

We understand this change has solved issues for some users, but created new problems for others and we are going to look at ways to solve this problem.

Apologies for the inconvenience.

–Sagar

Hi ANdreaT and Cristina
No, this change only affects the way Google Webmaster Tools lists links to a URL. Redirects are a normal part of the web, but for Webmaster Tools we’ve currently opted to show only the links that are actually verifiable by visiting the pages directly. It would be nice to show “everything”, but at some point we have to draw the line and make sure that the average user can still use it :-).

Cheers
John

理由はリンク元のページのソースを見たときに、自分のサイトへのリンクが見当たらず困惑するユーザーが多くいたからだそうです。

つまりこういうことです。

自分のサイトのページをA、リンク元のページをB、自分のサイトのページへ301リダイレクトしているページをCとします。

B ⇒ C ⇒ (301リダイレクト) ⇒ A

このような状態になっていた場合、これまではWMTでは外部リンクがあるページとしてBを表示していました。

しかし、現在は表示していないのです。
Bのリンク先はCであって、自サイトのページであるAに直接リンクしていないからです。

Bには、Aを示すURLは存在しませんよね。

もちろん、ツール上で表示しないというだけであって、認識していないとか、評価対象になっていないということではありません。

ただ、これはある程度スキルを積んだサイト管理者には、逆に不都合ですよね。

301リダイレクトであろうが、バックリンクには変わりはないのだから、レポートに含めてもらわないとデータになりません。

この点は、Googleも分かっているらしく「あるユーザーには問題解決になったけれど、別のユーザーには新たな問題を生み出してしまった」ともコメントしています。

解決策を模索中だそうです。

このブログで何度か繰り返していますが、Googleのlink:コマンドで調べる被リンクはごく一部のサンプルです。

理由は、SEO上級者がSERP上位のサイトを調査して、上位表示のアルゴリズムを分析するリバースエンジニアリングを防ぐためでした。

WMTに登録した自分の管理サイトであれば、バックリンク情報を見ることができるはずだったのですが、以前よりも情報量に欠けてしまっていると言っていいでしょう。

WMTでは、nofollowリンクも出てくるし、サイト全体に登場するROS(Run Of Site)リンクも1つ1つ出てくるし、リンク評価の度合いが分かるわけでもなかったので、もともと単なる参考情報に過ぎなかったのですが、さらに精度が劣化してしまったわけです。

GoogleのMatt Cutts氏は、つい最近もGoogleのlink:コマンドは全体の一部の結果しか返さないので、被リンク情報を知りたかったら、ウェブマスターツールを使うようにと、ビデオで説明しています。

そして、他人のサイトのバックリンク情報を調べたかったら、Yahoo!のSite Explorerを使えとアドバイスしています。

おいおい。(笑)