301リダイレクトよりもrel=”canonical”タグを使うことに利点はあるのか?

301リダイレクトとrel=”canonical”のどちらを使うべきか?
rel=”canonical”の処理には時間がかかるが、301リダイレクトではPageRankが失われてしまう。
同じような動きがrel=”canonical”にもあるのか?

GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が、この質問にビデオで回答しました。

ポイントをリストアップします。

  • 301リダイレクトで失われるPageRankはごくわずかで気にすることはない。
  • 301リダイレクトを使うことを推奨する。
  • 理由は、
    • 使い方が広く知られているから
    • 新しい検索エンジンが出てきても対応してもらえるだろうから
    • 検索エンジンと同様にブラウザ(ユーザー)も転送されるから
  • サーバーの管理者権限がなくてヘッダーを変更できない(301リダイレクトのHTTPレスポンスヘッダーを返せない)ときは、rel=”canonical”タグを使うといい。

質問者は、301リダイレクトによってPageRankが喪失することを心配していました。

しかしMatt Cutts氏が言うには、なくなってしまうPageRankは微々たるもので気にするほどのものではないということです。
それよりも広く普及してみんなが使い方を知っている301リダイレクトを勧めています。

301リダイレクトが完全にPageRankを渡したとすると、リンクを転送するというよりも何から何まで転送してしまえばいいという不正な使い方に利用されるかもしれません。

PageRankはリンクを介してリンク先ページへ渡されるときに、そのままではなく少し減じて渡されます(たしかオリジナルの論文では0.8倍だったと思う)。

301リダイレクトが完全にPageRankを渡すとしたら通常のリンクよりも有利になってしまうので、この仕組みに倣ってPageRankを減らすようにしているそうです。

でもなくなってしまうPageRankはほんの少しとのことです。

301リダイレクトを設定するためのサーバーを管理する権限がないときは、rel=”canonical”タグが代替手段として使えます。

たとえばApache系のウェブサーバーだったら、.htaccessに301リダイレクトの設定を記述することで301リダイレクトを実行できますが、無料のウェブサーバーや学生が学校から与えられたようなホームページスペースは.htaccessをアップロードできないことが一般的です。

そんなときはrel=”canonical”タグが適しています。

rel=”canonical”タグは、まだ新しい仕組みでまともに処理できているのはGoogleくらいですね。

Googleにしても使い方を間違えるとヒドイことになります。

301リダイレクトが使えるなら、実績があって情報が多い301リダイレクトを使ったほうが適切だと言えます。

だけどrel=”canonical”はパワフルなので悪いことを企むならこっちかも。w