Google、コアウェブバイタルの新指標としてINPを3月12日から正式採用

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2024 年 3 月 12 日に INP (Interaction Next Paint) をCore Web Vitals(コア ウェブ バイタル)として正式に採用することを Google は告知しました。
INP の正式採用にともない、FID (First Input Delay) はコア ウェブ バイタルから外れます。

INP おさらい

INP は、ユーザーがページを訪れた際のあらゆる操作に対するレスポンスの速さを計測する、新しいコアウェブバイタル指標です。
ページ上で行われるクリックやタップ、キーボード入力などの操作に対し、ユーザーのページ滞在中の反応速度を継続して調べます。

INP の Google の推奨は 200 ミリ秒以下です。
ページ読み込みの 75 パーセンタイルが 200 ミリ秒以下であれば良好とみなせます。

新しい指標としての INP を 2022 年 5 月 に Google は発表しました。
1 年かけて INP をテストし、FID の置き換わりとして INP をコア ウェブ バイタルとして 2024 年 3 月に正式採用することを 2023 年 5 月に 告知していました。

2024 年 3 月の具体的な日にちまでは決めていせんでしたが、12 日に決定したのが今回のアナウンスです。

INP の詳細は公式ドキュメントで確認できます。

INP 改善は必要か?

管理サイトの INP の状態を調べるのに最も簡単な方法は、Search Console の「ウェブに関する主な指標」レポートです。

「INP の問題は検出されませんでした」と出ていれば、もちろん対応は不要です。

INP の問題は検出されませんでした

ほとんどのサイトでは問題ないのではないでしょうか?
僕の Search Console に登録しているサイトではすべてのサイトで良好でした。

もし万が一、大半のページで「不良」としてマークされていたら対応を検討したほうがいいかもしれません。
とはいえ、サイト内の数ページもしくは数パーセント程度であれば、気にかける必要はないと、個人的には考えます。

特に、「コア ウェブバイタル はページ エクスペリエンスとしてランキングに影響するから」という理由で不安に感じるなら、悪い INP が検索に与える影響はほぼ完全に無視できるくらいだと僕は認識しています。

もちろん、INP を改善してユーザー体験を高めることには賛成です。
INP が不良だと判断されたページを実際に検証し、体感として本当に反応が遅いのであれば改善すべきです。

僕が言いたいのは、SEO を過度に意識するあまり、多大な労力をかけてまで INP 改善に取り組むこともないかなということです。
優先度の問題です。

それでも、ユーザー体験向上のために INP を速くしたいという場合は、公式ドキュメントが役に立ちます。