Google、スピード測定ツールのTest My Siteを大幅改良――前月比較や収益増加シミュレーションなど

[レベル: 中級]

スピード測定ツールの Test My Site を Google は大幅に改良しました。
Tesy My Site はモバイルサイトのパフォーマンスをまとめて検証できるツールとして、広告主向けに2017 年 6 月にリリースされました。

多くの機能改善と機能追加

次のような機能と改良が Test My Site ツールに追加されました。

  • サイト全体および個別ページのスピード検証
  • 前月と比較してのスピードの変化(速くなったか遅くなったか)
  • サイトのスピードが平均と比べて速いか遅いか
  • 競合サイトとのスピード比較
  • スピード改善が収益に与える影響のシミュレーション
  • スピード改善のための具体的な施策提案
  • 完全なレポートの共有機能

Amazon はモバイルサイトは全体では、日本での 4G の環境だと表示に 1.5 秒かかるとの結果です(国と回線環境は設定できる)。

Amazon の Test My Site 結果

Average なのでスピードは平均です。
前月と比べて速度は変化していません。

競合の楽天市場とヨドバシカメラとのスピード比較です。
Amazon が若干速いようです。

スピード比較

速度改善が収益に与える影響をシミュレーションします。
月間訪問者が 100 万でコンバージョン率が 1.8%、平均の購入価値が 100 ドルの場合、1.5 秒から1.3 秒へ 0.2 秒の速度短縮を実現できると、154,974 米ドル(日本円で約1,700万円)の売上増加が見込めるそうです。

収益シミュレーション

収益増加シミュレーションは、Impact Calculator の機能が Test My Site に統合されたものですね。

個別のページの検証結果です。
広告のランディングページを検証するといいでしょう。
改善のための施策も提案されます。

ランディングページ検証

Test My Site は、PageSpeedInsights (PSI) と Chrome ユーザーエクスペリエンスレポート (CrUX) を内部的に使って結果を算出しています。
検証結果自体は PSI と同等になるはずですが、PSI にはないレポートを作成してくれる点で使い道がありそうです。
特に、競合比較や収益増加シミュレーションは、経営陣に速度改善の重要性を納得させることに役立つのではないでしょうか。

なお 新しい Test My Site は英語での利用になります。
前のバージョンは日本語化されていました。
新バージョンもいずれ日本語で使えるようになるかもしれません。