Google、病気に関するナレッジグラフを改良。対応する症状の数を2倍の900以上に

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病気や医療の情報を提供するナレッジグラフを今年の2月にGoogleは導入していました。
健康状態に関わる検索が増え続けていることを受け、Googleは、この機能を改良したことをアナウンスしました。

900以上の病気に対応・デザイン変更・PDFダウンロード

次の3つの改良が加えられました。

  • 病気の数を追加(開始時の2倍以上、間もなく900を超える)した。症状や治療方法、罹患率などの情報がひと目でわかる。
  • 視覚的デザインを改善し、より固有のクエリで表示されるようにした。必要な情報をすばやく、簡単に得られるようになった。(たとえば、“pink eye symptoms”(目が赤い症状)で検索すると症状のタブに直接アクセスする)。
  • 医者に診てもらうときのために、その病気の情報を簡単に印刷できるようにPDFダウンロードのリンクを設置した。

下のキャプチャは改良された病気のナレッジグラフです。
去年日本を騒がせたデング熱 (dengue fever) の検索結果です。

dengue fever(デング熱)のナレッジパネル

かかる可能性(ここでは、”Very rare”で滅多にかからない)が大きく表示されています。
その下にはカラフルなアイコンとともに、まず必要と思われる大切な情報がリスト形式で列挙されています。

展開するとさらに情報が表示されます。
いちばん下にはPDFをダウンロードするリンクが見えます。

dengue fever(デング熱)のナレッジパネルを展開

モバイル検索でもほぼ同じデザインとレイアウトです。

モバイル検索のdengue fever(デング熱)のナレッジパネル

病気のナレッジグラフは、米Google (google.com) の英語の検索だけで今のところ利用できます。
しかしもっと多くの言語と地域に展開することを計画しているとのことです。

また、例で見せたデング熱のように、貧困国に住む多くの人々を苦しめている“neglected tropical diseases”(顧みられない熱帯病)を対象にすることを特に重視しているようです。

Googleは医療分野での貢献にも力を入れています。
病気は人の生死に関わることもあるので医療機関との密接な連携が求められますが、こうしたサービスはどんどん拡大してほしいですね。
日本でも早く利用できるようになることを願います。