Googleプロダクトアップデートのターゲットはアフィリサイト?、将来的には通常のランキングアルゴリズムに組み込まれるかも

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Product Reviews Update(プロダクト レビュー アップデート) と呼ぶ新しい検索アルゴリズムを Google は先週後半に導入しました。
商品のレビューをテーマにしたコンテンツに対して、深く掘り下げたものをより高く評価するアップデートです。

この記事では、週末の間に手に入ったこのアップデートに関する続報をお伝えします。

順位変動発生か?

Product Reviews Update は、英語のコンテンツに適用されています。
今のところ、日本語を含むその他の言語は対象になっていません(ツイッターを見ていると早とちりしている人がチラホラ)。

Product Reviews Update の影響だと断定はできませんが、実施直後に普段よりも大き目の順位変動が起きているようです。

google.com の順位変動をトラッキングしているツールの状況をいくつか見てみます。

Mozcast です。
アップデートが実施された 4 月 8 日に動いています。

Mozcast

RankRanger です。
4 月 9 日から変動が見られます。

RankRanger

Semrush です。
4 月 9 日に変化しています。

Semrush

Algoroo です。
Algoroo は 4 月 11 日に大きな変動を観測してます。
ちょっとずれていますね。

Algoroo

今見てきたのは、ランキングチェックツールのステータスは検索全体の状況です。
Product Reviews Update の対象になるだろうと推測されるサイトに絞ってみると、上がったサイト・下がったサイトがたしかにあるようです。
アルゴリズム分析を得意としている Glenn Gabe(グレン・ゲイブ)氏が Twitter で共有しています。

コア アップデートとは異なる、対象を限定したアップデート

公式アナウンスにも書かれていたように、Product Reviews Update はコア アップデートとは異なります。
コア アップデートは、YMYL サイトが影響を受けやすいという傾向はあるもののあらゆるサイトに関わってきます。
対して、Product Reviews Update は商品のレビューをテーマにしているコンテンツを対象にしています。

僕のブログはコア アップデートの影響をもろに受けたことが過去に何度かあります。
しかし(日本語に導入されたとしても)Product Reviews Update の影響を受ける可能性があるとは思いません。
サイトのテーマが完全に異なります。

品質を見るという点ではコア アップデートも同じですが、Product Reviews Update は商品レビューコンテンツの品質に特化しています。
完全に別のアルゴリズムです。

ターゲットはアフィリエイトサイト?

具体的には、たとえば商品のレビューを専門に扱っているアフィリエイトサイトが Product Reviews Update の対象になりそうです。
一方で、購入者がレビューを投稿する EC サイトの商品ページは対象にはならなそうです。

Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏が、英語版オフィスアワーでそのようにコメントしています。

また、ページ単位ではなくサイト全体を考慮するアルゴリズムのようです。
なので、商品のレビューを専門的に扱っているサイトはたとえアフィリエイトでなくても対象に含まれるでしょう。
EC サイトであっても独自のレビュー記事をたくさん投稿していれば影響を受けるかもしれません。

将来的には、通常のアルゴリズムに組み込まれるかも

今の時点では Product Reviews Update は、商品レビューといった特定のコンテンツを対象にしています。
ところが、将来的にはひょっとしたらすべてのコンテンツを対象にしたアルゴリズムに発展するかもしれません。

どこかの時点で、通常のランキングアルゴリズムの一部に組み込まれることがありうるのではないかとミューラー氏は予想しています。

興味深い予想ですね。

更新は定期的

Product Reviews Update は絶えず更新するアルゴリズムではありません。
定期的に更新するとのことです。

したがって、改善しても効果が見られるのは次の更新のあとということになります。
更新間隔がどのくらいなのかまではわかりません。

残念なことに、コア アップデートとは違って更新アナウンスはしてくれないようです。

この記事で紹介する Product Reviews Update の続報は以上です。

日本語にも適用されるものと見越して、特に商品レビューに特化したサイトはコンテンツ改善に取り組むといいでしょう。
Google はアドバイスを提供しています。
仮に日本語への導入がなかったとしても、結局はユーザーの役にたてるコンテンツ改善になるのですからプラスに働きます。