Googleのsite:コマンドとlink:コマンドを信用してはいけない

しばしば、他のSEO関連ブログの記事や僕に届く質問で、Googleの「site:コマンドで調べたインデックス数が激減してしまった」とか、「link:コマンドで調べるバックリンク数がとても少ない」というのがあります。

そこそこSEOをかじっているWebマスターなら知っているはずなのですが、知らない人のためにお伝えしておきます。

site:コマンドもlink:コマンドも当てになりません。

順番が逆になりますが、link:コマンドから。

Googleのlink:コマンドは、Googleが認識しているすべてのバックリンクを返しません。
返すのは、ほんの一部です。
表示された一部もサンプルで、格別に評価が高いリンクというわけでもありません。
しかも古いです。

Googleウェブマスターツールでは、管理サイトであればより詳細なバックリンクのデータが手に入りますが、こちらも完全ではありません。
しかも、nofollowリンクも表示されます。

次に、site:コマンドです。

site:コマンドもまったく正確ではありません。

site:example.com/dirA/
site:example.com/dirB/
site:example.com/dirC/

上のように検索すると、site:example.comで検索したときには表示されないページが表示されることがよくあります。

GoogleのJohnMu氏が、Googleグループでsite:コマンドでのインデックスの増減について、次のように回答しています。

– the previous approximation was incorrect, the current one is closer to the actual number of URLs that we have indexed or would show to users
– the previous approximation was close and the current one is worse than before (this can happen)
– a change in our algorithms (we make a lot of changes that will impact crawling, indexing and ranking — for some sites perhaps more than for others)
– an issue on your website (perhaps it’s not reachable or the site is returning server errors — you can find out more in your Webmaster Tools account).

以前の結果が間違っていて現在の結果が正しいかもしれないし、反対に以前の結果が近いもので現在の結果が悪いのかもしれないと言っています。

アルゴリズムの変更によっても、変化は発生します。

サイトをホストしているサーバーの問題かもしれません。

さまざまな要素が原因で変化するので、信頼はできないと思いませんか?

また、JohnMu氏は最後にこう締めくくっています。

… change happens and most likely this is not something you would need to worry about …

“変化は起き得るものだから、たいていの場合心配する必要はないよ”

バックリンクと同様にGoogleウェブマスターツールでのインデックスも、よく不具合が発生します。

一般的なWebマスターにとって、SERPに表示されるインデックスページを増やすことが最終目的ではないはずです。
インデックス数が減ったからといって、トラフィックが急激に減っているのでなければ過度に気にすることはありません。

もっとも、site:コマンドで調べたらインデックス数が「0」の時は、ペナルティを受けてインデックスから削除されている可能性が大きいと言えます。

ドメイン名で検索してもSERPに表示されないようなら、ペナルティを受けている可能性はさらに高くなります。

ですが、こういった状況でないなら焦ってアクションを起こさずに、少し様子を見てください。