Chrome62、フォーム送信する非HTTPSページに警告表示を開始

[レベル: 中級]

非 HTTPS でフォームを送信するページに警告を表示する仕様を Chrome 62 から実装することを Google は4月に予告していました。

Chrome 62 の安定版がリリースされ、この仕様が実装されました。
一般ユーザーが使用する Chrome にも安全ではないことを示す警告が表示されます。

フォーム送信する HTTP ページに「保護されていない通信」ラベル

非 HTTPS のページ、言い換えると HTTP のページに設置してあるフォームにテキストを入力し始めると、Chrome のアドレスバーに「保護されていない通信」というラベルがニョロっと出現します。

「保護されていない通信」警告ラベルが出現

これまでのバージョンでは、クレジットカードの情報とパスワードを送信する HTTP ページだけが対象でした。
しかし、62 移行のバージョンではすべてのフォーム(※)が対象になります。

※正確には、次のフィールドがこれまでは対象:

  • password
  • input name="ccname"
  • input name="cardnumber"
  • input name="cvc"
  • input name="cc-exp"

Chrome 62 移行は、次のフィールドも対象:

  • text
  • email
  • search
  • number
  • tel
  • url
  • textarea

[H/T] DeepCrawl

シークレットモードでは常時警告

通常モードでは、フォーム送信する HTTP ページのフォームに入力を始めたときだけに警告が出現します。
一方で、シークレットモードでは HTTP ページには常に警告が出ます。

シークレットモードの「保護されていない通信」警告ラベル

何もしなくても、アクセスした瞬間から「保護されていない通信」のラベルが表示されます。
フォームがあるかどうかも関係ありません。
すべての HTTP ページが対象になります。

ランキングには影響なし、ユーザーの印象には?

この仕様変更に関して8月下旬に Search Console に警告メッセージが一斉に送られてきたことがありました。

ひょっとしたらまた送られてくるかもしれませんね。

Search Console に警告が届いたとしても、仕様変更はあくまでも Chrome での表示上だけの問題です。
検索とは関係ありません。
したがって、検索結果のランキングには影響しません。

もっとも、「保護されていない通信」のラベルを見たユーザーがそのサイトに対してどのような印象を持つかは別問題です。
「このサイトは危なそう」と怖がって離脱するかもしれないし、もう二度と訪れないかもしれません。

まだ HTTP で続けているなら HTTPS への移行を本当に真剣に考える時期が来ました。