WordPress 5.5がサイトマップ生成機能を標準装備(上級者にはもの足りない?)

[レベル: 中級]

WordPress 5.5 が、サイトマップ生成を標準機能として実装します。
プラグインを必要としません。
WordPress 本体の機能としてサイトマップを送信できます。

WP 製サイトマップの仕様

WordPress が標準機能として生成するサイトマップの仕様の概要は次のとおりです。

  • ファイル名: wp-sitemap.xml。WordPress をインストールしたディレクトリの直下に作られます。
  • 登録可能 URL 件数: wp-sitemap.xmlサイトマップ インデックス ファイルです。最大で、50,000 件のサイトマップを含めることができます。サイトマップには、最大 2,000 件の URL を含めることができます。つまり最大で、1 億件の URL をサイトマップで送信できます。
  • robots.txt への追加: WordPress が自動生成する robots.txt を利用している場合は、サイトマップ送信の記述が自動で追加されます。
  • 登録対象 URL: 基本的に、公開しているすべての URL がサイトマップに追加されます(タグページや著者ページなども含む)。

サイトマップとしては十分機能しそうです。
1 億件の URLに対応しているなら、通常のサイトでは問題ないでしょう。
ファイル名が wp-sitemap.xml なので、既存のサイトマップと被る可能性も低そうです。

なお、サイトマップ機能は PHP の SimpleXML エクステンションが有効になっている必要があります。
無効だとエラーになります(通常は有効になっているはずです)。

上級者にはもの足りない?

ネイティブ機能としてのサイトマップ生成を実装すると聞いたときには期待したのですが、僕は利用しないと思います。

主な理由は 2 つあります。

1 つ目は、(ほぼ)すべての URL が対象になる点です。
設定では取捨選択できません。

2 つ目は、サイトマップに登録する情報が URL (loc タグ)だけという点です。
更新日時を示す lastmod は入りません(changefreqpriority も入らないが、Google は見ていないので問題なし)。

対象 URL の選別やタグの追加などのカスタマイズはフィルタで構成できます。
でも、WordPress のコードを編集するスキルが求められます。
管理画面からチェックボックスを ON/OFF にするといった操作ではありません。
プラグインを使ったほうが楽です。

ネイティブ サイトマップ機能を利用したサイトマップ用プラグインが作られるかもしれませんが、結局プラグイン頼りになりますね。

今後、機能改良するかもしれないとしても、僕は利用を見送るでしょう(と言っても、機能自体を無効にすることもできなさそうですが)。

それでも、WordPress の標準機能としてのサイトマップに期待する人もきっといるはずです。

WordPress 5.5 は、8 月上旬にリリース予定です。
2020 年 2 回目のメジャーアップデートです。
画像のネイティブ Lazy-load も WordPress 5.5 で実装予定です。
こちらは期待大です。