Google検索の「悪質なスパム」とは? ペナルティを受けた時の対策は?

[レベル: 中級]

英語版のGoogle 検索セントラル ヘルプ コミュニティに悪質なスパム(英語名「Pure Spam」)に関するガイダンスをコミュニティマネージャが投稿しました。

投稿のタイトルは「Received a 'Pure Spam' Manual Action Notice? See What It Means for Your Site and How to Address It」です。

日本のヘルプ コミュニティにも日本語訳でいずれ公開されると思うのですが、ひと足先にこの記事で訳します。

「悪質なスパム」の手動による対策の通知を受け取りましたか? サイトへの影響と対処方法

「悪質なスパム」の手動による対策とは?

Google は、Google のスパムポリシーに違反する攻撃的なスパム手法をサイトが使用している場合、「悪質なスパム」の手動による対策を実行します。無断複製されたコンテンツクローキング、他のウェブサイトからコンテンツを無断転載する行為、またはその他の重大な違反が含まれます。このようなアクションが適用されると、サイトの一部またはすべてのページに影響を与え、Google 検索結果でのサイトの表示が大幅に低下する可能性があります。

なぜ手動による対策が存在するのですか?

手動による対策の目的は、高品質かつ関連性の高い検索結果を維持することにあります。手動による対策は、スパムや検索結果の操作を防ぐ Google の取り組みを支援し、ユーザーが探している情報を見つけられるようにするとともに、正規のサイトが適切な表示を得られるようにしています。

サイトがペナルティを受けているかを確認する方法は?

Search Console の手動による対策レポートを確認してください。サイトに「悪質なスパム」アクションが適用されている場合、影響を受けたページと検出された具体的な問題点の詳細が通知されます。

追加の重要点:

「悪質なスパム」の手動による対策を受けるほとんどのサイトは、Google のスパムポリシーに対する明らかな違反を示しています。しかし、一見すると露骨にスパム的とは思えないウェブサイトもあります。これは、明確なスパムであると単純には特定できない、より微妙な問題が原因となっている可能性があり、それでもサイトの品質と関連性に悪影響を及ぼします。違反行為が必ずしも明白であるとは限らないため、サイトのコンテンツと構造を詳細に確認し、潜在的な問題を特定して対処することが不可欠です。

「悪質なスパム」手動による対策を解決するためのステップ:

  • 違反内容を理解する: 手動による対策に至った違反行為を把握するため、Google のスパムポリシーを確認してください。
  • サイトを監査する: スパムと見なされる可能性のあるコンテンツや手法を特定するため、サイト全体を確認します。
  • 必要な変更を加える: 問題のあるコンテンツと慣行を削除または改訂します。Google のガイドラインに沿うようサイトを更新してください。
  • 審査を要求する: サイトの修正が完了したら、手動による対策レポートの「再審査リクエスト」オプションを使用します。削除と改善されたコンテンツの例を挙げながら、行った変更について説明してください。

覚えておくべき重要なポイント:

  • 審査の複雑さによっては、再審査リクエストに数日から数週間かかる場合があります。
  • 再審査リクエストの状況はメールで通知されます。
  • 手動による対策が解除されても、以前のランキングがすぐに復元されるわけではありません。ただし、サイトが検索結果にインデックスされランク付けされる対象として再検討されるようになります。

重要な考慮事項:

  • コンプライアンスと品質に重点を置く: Google のポリシーへの準拠とコンテンツ全体の品質向上に注力することが重要です。これにより、手動による対策への即時対応となるだけでなく、より健全で持続可能なサイト戦略の構築にもつながります。
  • 一時的な対処ではなく長期的な戦略: 手動による対策に効果的に対処するには、一時的な対症療法を超えて、サイトのアプローチの長期的な実行可能性を検討する必要があります。検索ランキングで持続的な成功を収めるためには、ユーザーの期待と政策の変更に適応することが不可欠です。

よくある質問とその答え

  • Q: いくつかのページを修正すれば、手動による対策は解除されますか?
    A: いいえ、サイト全体の問題に対処する必要があります。一部の修正のみでは、手動による対策は解除されません。
  • Q: Google が選択したスパムページの canonical タグと矛盾を避けるため、rel=canonical タグを削除すべきですか?
    A: 基本的には、サイトの構造とコンテンツに合わせて適切な canonical タグを維持することが推奨されます。「悪質なスパム」の手動による対策の場合は、スパムコンテンツ自体を削除または修正することに重点を置いてください。
  • Q: 問題は修正したものの、サイトのランキングが思わしくない場合はどうすればよいですか?
    A: 手動による対策後のサイトランキングの回復には時間がかかる場合があります。高品質なコンテンツの作成とベストプラクティスの実践に引き続き注力してください。
  • Q: ドメインは失われてしまうのでしょうか? サイトを手放して最初から始める必要がありますか?
    A: 「悪質なスパム」の手動による対策を受けたからといって、ドメインが不可逆的に損なわれるわけではありません。違反行為に対処し、スパムコンテンツを削除し、Google のガイドラインに沿ってサイトを調整することで、再審査を要求し、ペナルティの解除に向けて取り組むことができます。
  • Q: 私のサイトはスパムのためにインデックスから削除されましたが、スパム的な他のサイトはまだ上位表示されています。なぜですか?
    A: Google は複雑なアルゴリズムとマニュアルレビューを使ってスパム行為を特定・ペナルティを課していますが、一時的に検出を免れるサイトもあり得ます。ただし、将来的にペナルティを受けないわけではありません。長期的な検索ランキングの安定性を確保するため、ガイドラインを遵守することにサイト運営の重点を置いてください。
  • Q: サイトのトラフィックが大幅に落ち込んでいますが、手動ペナルティは受けていません。どうすればよいですか?
    A: トラフィックの減少には、技術的な SEO の問題や Google のアルゴリズムの変更など、さまざまな要因が考えられます。改善の余地がある領域を特定するには、サイト全体の包括的な監査が不可欠です。Search Console でサイトのパフォーマンスを定期的に監視し、トラフィックの傾向を把握し、潜在的な問題に対処することが重要です。

「悪質なスパム」の手動による対策の解決と Google ポリシーへのサイトの準拠の向上に関するより詳細なガイダンスについては、「手動による対策レポート」、「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」、「Google 検索の基本事項」をご覧ください。

SEO を普通にやっていれば、悪質なスパム(やその他)の手動による対策を受けることはないはずです。
それでも、万が一のときや、悪質なスパムの手動対策を受けた人に頼られたときに参考にしてください。