複数サイトのデータを集計レポートする”プロパティセット”がGoogle Search Consoleに導入される

[レベル: 初〜中級]

GoogleはSearch Consoleに、「プロパティ セット」という新しい機能を導入しました。
プロパティ セットを作成すると、複数のサイトのレポートをまとめて集計することができます。

プロパティ セットの作成手順

プロパティ セットの細かな説明はあとにして、まず作り方を見てみましょう。

Search Consoleにアクセスすると、右上に、「セットを作成」というボタンが表示されています。

セットを作成ボタン

ボタンをクリックし、プロパティ セットに含めるサイト(アプリも含めることができるので、正しくは”プロパティ”)をメンバーとして選択します。

セットに含めるメンバーの選択

ここでは、このブログのHTTPバージョンとHTTPSバージョンを選択します。
「セット名」にはわかりやすい名前を付けておきます。

プロパティを選択するとメンバー一覧に表示されます。

セットのメンバー一覧

セットに含めたいプロパティを繰り返し追加してください。

作成したセットは、Search Consoleのホーム画面にプロパティとともに一覧表示されます。

ホームのリストに表示されたプロパティセット

なおセットを作成した直後は、処理が完了していないためレポートにデータが出ていません。
しばらく時間が経過したのちデータが出てきます。

プロパティ セットの使いみち

紹介した手順では、HTTPバージョンとHTTPSバージョンをまとめたプロパティ セットを作成しました。
このほかにはたとえば、次のようなまとめ方が考えられます。

  • wwwありとwwwなし
  • サブドメイン(別ドメイン)で運用しているモバイル向けサイトとPC向けサイト
  • Search Consoleに別々に登録している多言語サイト
  • ウェブサイトと(App Indexingを導入している)アプリ
  • サイトとしては1つだけれど、Search Consoleでは部署ごとに分けて管理していて、そのうちのいくつかをまとめて集計したい場合
  • SEOコンサルタントが、クライアントの複数のサイトをまとめて集計したい場合

これら以外にも、セットとしてのまとめ方はいろいろ考えられるでしょう。
あなたの目的に応じて組み合わせることができます。

プロパティ セットにはSearch Consoleで確認が済んでいて、制限ユーザー以上の権限を持つサイトを、最大で200個まで含めることができます。

今のところプロパティ セットが提供するデータは検索アナリティクスだけです。
そのほかのレポートは、今後利用できるようになることを期待しましょう。

なお全ユーザーに展開が完了するには2〜3日ほどかかるとのことです。
Search Consoleに今アクセスして「セットを作成」ボタンが見えないとしたら、もう少し待ちましょう。

もしまだプロパティ セットを利用できないとしたら、ヘルプページで仕様の詳細を予習しておくといいでしょう。
日本語版ページもすでに公開されています。

もちろん、利用できるようになっている人もひととおりヘルプに目をとおしておくことを推奨します。

「wwwあり・wwwなし」や「HTTP/HTTPS」だけではなく、任意のプロパティをセットに含めることができるのがいいですね。
多くのサイトを管理しているウェブマスターには待ちに待った機能なのではないでしょうか。
検索アナリティクス以外のレポートも集約できるようになれば、利用価値がさらに増しそうです。