[レベル: 上級]

AMPプロジェクトにたずさわっているGoogleのRichard Gingras(リチャード・ギングラズ)氏に、Poynterがインタビューしました。

インタビューのなかから、SEOに取り組む僕たちが特に気になる、AMPが検索ランキングに与える影響に関する部分を紹介します。
そのほか、AMPが持つ懸念点とAMP用のWordPressプラグインについての情報にも触れます。

AMPは検索順位にどのように影響するのか?

[Poynterからの質問]

AMPの採用は、それを採用した発行者のウェブトラフィックにどんな影響を与えるでしょうか? AMPを採用していない発行者は不利になりますか? Google検索でAMPページはより重要視されるのでしょうか?

[ギングラズ氏の回答]

分けて考えてみましょうか。

最後の点(AMPページは上位に表示されるのか?)に関しては、くり返し本当によく出てくる質問です。断固として言えるのは、常に私たちやっているように非常に原則に基いたやり方で、Google検索のランキングを私たちは操作し続けるということです。私たちの目的は、実現しうる最良の検索結果を確実に作ることによってユーザーを満足させることです。それを続けます。

ご存知のように、(最良の検索結果を返すという)その最終的な結果を達成するために、200ほどある多くの指標を私たちは使っています。もう1年前から明らかになってるように、そういった指標の1つがパフォーマンス、つまりページの表示速度です。ページを迅速に利用できなかったとしたら、エンドユーザーの体験はとりわけ満足がいくものにはならないでしょう。

ですので、疑いようもなく、パフォーマンスの観点からすればAMPは確かにランキングの手助けになるでしょう。しかしランキングがAMPフォーマットに完全にバイアスがかかっているということではありません。そうはならないでしょう。最良の結果がAMPフォーマットで作られているものでなければ、当然そうあるべきであるように、私たちはそれ(AMPではないページ)を検索結果の1位に表示します。

しかし、これ(AMP)は瞬間的な体験を作り上げるものです。私たちがどんなふうに行動しているか考えてみてください。私たちはみんな驚くほど待ちきれない人間で、即座に満足させてもらうことを常に求めています。体験がものすごく速くて反応が早いと人々はより長い時間を費やすし、ブラウジングしていてリンク(をクリックした後の表示)が電光石火のように高速だったらより多くのコンテンツを見ることを、この分野に長い間たずさわっている人間は知っています。1日の時間を延長することは私たちの誰にもできませんが、時間を最大限に有効活用することは確実にできます。それをするのがAMPだと私は考えています。AMPは時間を有効に使います。

したがって、全体的に見れば、「エンゲージメントが増えるか?」と問われれば、答えは「まったくそのとおり」です。エンゲージメントが増えるだろうことに疑いの余地はありません。じゃあ、AMPを採用したら検索トラフィックが突如として爆発的に増えるのかといったら、そんなこともないでしょうと私なら言います。明白に、検索トラフィックは増えるだろうと予測します。しかしそれには明白な理由があるからなのです。

AMPで無条件にランキングは上がらないが、エンゲージメントは増える

AMPを採用したからといって、それだけが理由で無条件でランキングが上がることはなさそうです。

しかし、AMPを採用することでパフォーマンスが向上します。
パフォーマンスが向上すればユーザーの満足度が上がります。

ユーザーの満足度が上がれば評判になり他のサイトやソーシャルからのアクセスが増えるかもしれません。
スピードが速ければ1訪問あたりのページビューが伸びるかもしれません。
リピート率が増えるかもしれません。

こうしたことが積み重なって、間接的に最終的に、検索エンジンの評価が上がっていくことはおおいに考えられます(それに今のGoogleはユーザーエンゲージメントを見ているかもしれないですしね)。

AMPの理念は誰もが速いモバイル体験を提供できるようにすること

インタビュー全体を通してわかるのは、GoogleがAMPを推進する目的はとにかくユーザーが素速くコンテンツを利用できる環境を整えたいということです。
FacebookのInstant ArticlesやAppleのApple Newsも、AMPのように瞬間的なコンテンツ表示を可能にしますが、これらはFacebookやApple独自の技術です。
コンテンツ発行者には、基本的に裁量権はありません。

しかしAMPはオープンソースです。
誰もが自由に使えます。
AMPの基本理念には、高速なコンテンツ提供を誰もが手にできるということがあります。

一方で徹底的なスピードアップを達成するため、AMPにはさまざまな成約があります。
たとえば、次のようなものです。

  • アクセス解析ツールを利用できない(表示速度に影響するJavaScriptを使うため)
  • JavaScriptを自由に使えない(独自のインタラクティブな仕組みを使えない)
  • 広告を表示できない(広告収入が大切なメディアサイトには死活問題)

しかしこれは今の時点での問題です。

ギングラズ氏によれば、メジャーなアクセス解析ツールベンダーと協働し、今使っているアクセス解析ツールをAMPページでも利用できるように開発を続けているそうです。
広告も同様で、ユーザーのコンテンツ閲覧やページの表示速度を阻害しない状態で広告を配信できるように取り組んでいます。

JavaScriptを使って独自に実装した機能はどうでしょうか?
AMPフォーマットではJavaScriptの利用は厳しく制限されています。
“escape hatches”(エスケープ・ハッチ)と呼ぶ仕組みを提供するそうです。

“escape hatches”は、日本語で言うならビルや飛行機の“緊急避難口”です。
AMP環境であっても、複雑な技術を使っている機能を特別に実行できる仕組みを準備しているとのことです。

スピードアップできるのはいいけれど、許容しがたい制約に不安を抱えているコンテンツ発行者は多いようです。
ですが、AMPが正式に公開される時にはそういった懸念の大部分は払拭されていることが期待できます。

WordPressがAMPプラグインを開発中

最後に、WordPressユーザーに嬉しいニュースです。
「使ってみたいけれど、自分には難しそう、個人ではできないかな」と、AMPに興味はあっても自分には関係ないとあなたはなかば諦めているかもしれません。

WordPressはAMPを簡単に実装できるプラグインを開発中だそうです。
すでに実際に公開されています。

評価も悪くありません。
きちんと機能しているようです。

とはいえバージョンが0.1なので、大切なサイトで使うことはおすすめしません。
テストできるサイトがあるなら試してみるといいのではないでしょうか。
正式版がリリースされたら利用してみたいですね。

なおWordPressに限らず、メジャーなCMSはAMPを利用できる仕組みの提供に向けて取り組んでいるとのことです。

2015年が間もなく終わろうとしています。
1年後の2016年の年末はあなたのサイトも僕のサイトもAMP化した状態で年越しできるかもしれませんね。:D

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