ユーザーインタラクションはGoogleのランキング要因、ダニー・サリバンが認める #brightonSEO US

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Google の検索リエゾンである Danny Sullivan(ダニー・サリバン)氏は、検索結果でのユーザーのインタラクションをランキング要因として使用していることを、brightonSEO US カンファレンスで認めました。

僕はその場で聞いていたので、どういった内容だったのかをこの記事で共有します。

Danny Sullivan

集計・匿名化インタラクションデータを Google は評価に利用する

キーノート講演が終わったあとの Q&A タイムで、「Google はユーザーのインタラクション(反応、行動)をランキング要因として利用しているかどうか」を参加者が質問しました。

検索結果へのクリックなどのユーザーのインタラクションを、多数のランキング要因の 1 つとして Google が使用していることをサリバン氏は認めます。
集計され匿名化されたインタラクションデータを見て、あるクエリに対して最も関連性の高い結果を Google が理解しようとしていると説明しました。

ただし、これは新しいことでも隠していることでもないことを強調します。
Google 検索の仕組みを解説するサイトにずっと前から明記されているからです。

Google のシステムでは、キーワードに着目するだけでなく、コンテンツが他の点で検索クエリと関連しているかも分析します。匿名化して集計したインタラクション データに基づいて検索クエリと検索結果の関連性を評価することもしています。インタラクション データをシグナルに変換して機械学習することで、関連性をより正しく推定できるようになります

📝すずき注:強調は僕による

ただし、クリックだけに最適化されてしまうと不正操作につながる可能性があるので、Google はユーザーの行動と全体的な有用性との相関関係を目指しています。

ユーザーのインタラクションがランキングシステムにどのように組み込まれているかについて具体的なことを明らかにすることについては、サリバン氏は拒否しました。
個々のシグナルについて透明性を持たせると、システムの不正操作を許してしまうからです。
その代わりに、Googleは、悪用される可能性のある詳細を明らかにせずに、ベストプラクティスに関する一般的なガイダンスを提供していると説明します。

まとめ

結論として、クリックや他のユーザーエンゲージメント指標は Google のランキングアルゴリズムの一部ですが、それらは数百とも言われるの要因のうちの 1 つに過ぎません。
クリックの生成にだけ焦点を当てるのは効果的なSEOの戦術ではありません。
単純なクリック最適化のごまかしではなく、全体的な品質と有用性、権威性に報いたいと Google は考えています。

クリックしたからといって、単純にそのページの順位が上がるわけではありません。
集計データとして取得し、検索結果の品質判断に Google は利用しているのです。

サリバン氏の発言のキーポイントは次のとおりです。

  • ユーザーのインタラクションは多数のランキング要因の 1 つ
  • 集計され匿名化されたクリックデータを Google は使用している
  • クリックだけに最適化すると不正操作につながる可能性がある
  • システムの不正操作を避けるためにサリバン氏は具体的なことを明らかにしない
  • クリックは有用性と相関しているが、高いランキングを直接引き起こすわけではない

フォローアップ

brightonSEO でのやりとりについて、サリバン氏は X で次のようにフォローアップしています。

もちろん、ユーザーのインタラクションシグナルを利用しています。それは「検索の仕組み」のサイトに書いてあるし、2019 年のあなたの記事でも言及しています。これにより、「利用しているかどうか」という質問ではなく、「どのように利用しているか」が問題になります。

私は具体的には説明しませんでした。なぜなら、そうすると人々は全体的な目標ではなく、特定のことに集中するようになるからです(これは私が話した長い部分であり、Google が幅広いことを説明する際には、人々が細部に迷子にならないようにする必要があります)。

ダニー・サリバンにインタビュー

この記事とは直接の関係はないのですが、ダニーに単独インタビューしてきました。
ショート動画で、字幕も付いてるのでついでに試聴してください。

質問は、「Google検索で最も誤解されているのは何?」です。