単に古いという理由だけで古いコンテンツを削除する必要はない、Googleが警告

[レベル: 初級]

古いコンテンツの削除に関して、Google 検索の広報を務める Google SearchLiaison が警告しました。

古いコンテンツを削除すべきではない

Google SearchLiaison は次のように X (旧 Twitter) で注意喚起しています。

Googleが「古い」コンテンツを好まないという理由で、自分のサイトからコンテンツを削除していませんか? それは間違いです! 私たちのガイダンスはそんなことを勧めていません。古いコンテンツでも役に立つものがあります。役に立つコンテンツを作成する方法については、こちらをご覧ください:
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content

Google による評価が下がるからと考えて、古いコンテンツを削除する必要はないと言っています。

警告にも似たこのコメントは、おそらく、Google 検索でのパフォーマンスを改善するために長期にわたって古いコンテンツを CNET が大量に削除していることを暴いた Gizmodo の報道を受けたものと思われます。

自社のコンテンツが、新鮮で関連性が高く、検索結果で競合他社より上位に表示されるに値することを Google に示すため、古い記事を除去しているという CNET の内部メモを Gizmodo は入手していました。

しかしながら、古いコンテンツを単純に削除しても Google の評価が向上することはないと、CNET の施策が妥当だと誤解されることを SearchLiaison は防いだのです。

古いコンテンツの削除が一律に無意味ということでもない

古いコンテンツの削除を SearchLiaison は勧めていないとはいえ、一律に否定しているわけでもありません。

たとえば、次のように指摘されました。

コンテンツを単独で削除することに SEO 的なメリットはないと Google が言っているからといって、それが必ずしも真実とは限らない。

SearchLiaison はこう返します。

「単独で」という言葉(📝すずき注:元の英単語は “isolation”)は適切ではないかもしれません。重要なのは、ときにはコンテンツを削除することが意味を成す場合がある、という点です。改善のために削除する場合もあります。しかし、単に「古い」からと言って削除する必要はありません。そのような具体的なアドバイスは私たちはしていません。

どんな状況においても古いコンテンツの削除が無意味だとは SearchLiaison は断言してはいません。
古いコンテンツの削除が意味をなす状況もあります。

SearchLiaison が指摘しているのは、ようは、古いというそれだけの理由でコンテンツを削除するのは適切な処置ではないということです。

古いコンテンツがランキングに問題となるかどうか、そしてそれを削除することが問題となるかどうか、という質問を受けました。それは「単独の」場合ではなく、特定の状況ですが、答えは NO です。単に古いコンテンツがあるからといって必ずしも問題があるとは限りません。

私たちが言ったのは、単に古いコンテンツが何らかの意味で悪いと思ってコンテンツを人々が削除している場合、それは、再度言いますが、あり得ないことだ、ということです。

「古い」だけではなく、品質が低いとか、内容が現状にまったくそぐわなくなり読んだ人に誤解を与えるとか、まったく誰にも読まれおらず公開しておく価値が完全にゼロとか、「古い」以外の状況も加味したうえでの削除が意味をなす場合もあるでしょう。
しかしながら、「古いコンテンツが Google の評価を下げる」、逆にいえば「古いコンテンツを削除すると、Google の評価が上がる」という、単純にそれだけの(しかも間違った)理由で古いコンテンツを撤去することは合理的ではないということです。