Google、症状に関連する検索で病気の情報を提供。米国のモバイル検索でまず導入

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病気の症状に関係する検索が実行された場合に、その症状を引き起こしている原因になっている可能性がある病気に関する情報を、Googleはモバイル検索で提供するようにしました。

症状に関係しそうな病気の情報をカルーセルで表示

こちらは公式アナウンスで例に出ている「headache on one side」(片側の頭痛)の検索結果に出てくる関連情報のカルーセルです。

「headache on one side」のクエリで出てくる関連情報

頭の片側が痛む症状に対して、1つ目は「Headache」として(ただの)頭痛の情報を、2つ目は「Migraine」として偏頭痛の情報を提供しています。

カルーセル形式になっていて、横方向にフリックするとその症状に関係しそうな病気の情報が次々と出現します。
それぞれの病気に関する簡潔な説明やかかると危険な状況の人、その病気にかかるのはどのくらい一般的かなどの情報が含まれています。

こちらは「high fever in children」(子供の高熱)のクエリで出てくる関連情報のカルーセルです。

「high fever in children」のクエリで出てくる関連情報

1つ目は「Common cold」(普通のかぜ)、2つ目は「Flu」(インフルエンザ)です。
カルーセルを進めていくと、「Rota virus infection」(ロタウイルス感染)や「Roseola」(風疹)などかかりがちな病気が出てきます。

非常に多い病気関連の検索

Googleによれば、Googleが処理する検索のうち1%は病気関連だそうです。
たったの1%とあなどってはいけません。
数百万のクエリをGoogleは日々扱っていることを考えると、決して小さい数字ではありません。

そうした検索ユーザーのニーズに応えるために、こうした機能をGoogleは導入したのです。
「何かおかしいな。大丈夫かな?」と不安になったときに、そばにあるスマホを手にとって検索するユーザーも増えてきているに違いありません。

昨年2月には、病気やケガに関するナレッジグラフをGoogleは導入していました。

健康・医療に対する適切な情報をすばやく検索ユーザーに提供することをGoogleはとても重要視しています。
提供する情報は当然のことながら医療の専門家によって監修されたものです。

病気関連情報のカルーセルは、米国のモバイル検索でまず導入されました。
対応する症状を増やすとともに、ほかの国や言語にも導入したいとのことです。

医療関連のアフィリエイトも多いのですが、残念ながら情報の信ぴょう性に非常に乏しいサイトが少なくありません。
切羽詰まった状況では、そのサイトで提供されている情報が本当に正しいかどうかを適切に判断できないことがあるかもしれません。

病気やケガは人の生死に関わることがあります。
信頼がおける情報をGoogleが検索結果で提供してくれれば安心できます。

医師による診断が最終的には必要な場合もあるでしょうが、初期対応として検索結果で調べられるのはありがたいことです。
日本でも早く導入してほしいですね。