ウェブページと地図の2種類の検索結果を表示する特許をGoogleが取得

[対象: 中〜上級]

場所を示すワードが含まれていなくても検索クエリによってはローカル検索の結果も通常のウェブページの結果と合わせて返す特許をGoogleは取得しました。

この特許を解説したSEO by the Seaの記事を参考にしながら概要をまとめます。

ウェブ検索の結果にローカル結果も表示するGoogleの特許

特許は以下の仕組みについて書かれています。

  • 検索クエリ応じて、場所に関係した言葉が含まれていなくても2種類の結果を合わせて返すことがある
  • 1つは検索者のいる地理的な場所に対応した結果でその場所への詳細に続くリンクを含む
  • もう1つは検索クエリの要望を満たすインターネット上のドキュメントを返す

特許を取得したからといってそれが必ずしも実装されているとは限らないのですが、この特許に関してはすでにある程度は実装済みと考えてもいいのではないでしょうか。

特許に書かれているような検索結果を見た経験がきっとあるはずです。

たとえば「ピザ」で検索すると、ピザに関するウェブページのほかに、近くのピザ配達店やピザが食べられるレストランのプレイス検索の結果とGoogleマップの地図が出てきます。

プレイス検索の結果が出てくる「ピザ」の検索結果

場所を表す用語が入っていなくてもローカル結果を返すべきだ判断するための“ホワイトリスト”があるようです。
しかしそのホワイトリストの作られ方については特許のなかでは説明されていません。

場所を探す「インテント(Intent、意図)」がクエリに含まれてるかどうかが鍵になるでしょう。

検索ユーザーが場所を求めていること、言い換えるとローカル・インテント (Local Intent) をどのようにしてGoogleは探っているのでしょうか。

すぐに思い付くのは、場所を示す言葉とよく一緒に使われる言葉が単独で検索された場合です。

「ピザ 新宿」や「ピザ 札幌」、「歯医者 渋谷」、「クリーニング 大宮」のような検索です(通常は、もっと狭い範囲で場所を指定するかもしれませんが例ということで)。

これらのクエリは場所を取り除いて検索しても、普通のウェブ検索に加えてローカル結果が出てきます。

Googleが処理する検索クエリの膨大なデータを分析すればローカル・インテントが含まれているクエリを識別できそうです。

またテスト的に地図などのローカル結果をウェブページに加えて表示たときにそちらの部分のクリック率が高ければ、そのクエリにはローカル・インテントが含まれているというデータが集まります。

まとめ

最後にもう一度まとめます。

  • たとえ場所を示す言葉が含まれいくなても検索クエリに応じて一般的なウェブ検索とは別にローカル結果を返すことがある
  • ローカル結果も返すクエリを判断するホワイトリストがある

僕たちの普段のSEOの施策に何らかの影響を影響を与えるものではないかもしれません。

ただこんな質問を時おり受けます。

プレイス検索が表示されるようになって検索では1位なのに表示場所が押し下げられました。どうしたらいいですか?

どうしようもないですよね。
そのクエリに対しては、ウェブページよりも地図や店舗のようなローカル結果を先に返したほうが適切だとGoogleがアルゴリズムで判断したのですから。

でも、この記事で説明したような仕組みが働いていると知っておけばうろたえることなく心穏やかに受け入れられるのではないでしょうか。