数千に分けたジャンルのなかのオーソリティをGoogleは上位表示する

[対象: 上級]

TWIT.TVが主催するオンラインTV番組にGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が出演しました。

このなかで、Matt Cutts氏は今取り組んでいることとして、各ジャンルにおいてオーソリティが高いサイトを評価する仕組みについて触れています(1:20:50辺りから)。

 

各分野のオーソリティを評価する

いい人たちを高く評価できるように一生懸命に取り組んできている最中だ。

もしあなたがある分野でのオーソリティなら、たとえばポッドキャストを検索したら、TWIT.TVのようなサイトを返したいと思うだろう。

だれが個別の小さなジャンルでのオーソリティなのか、医療やショッピング、旅行などそのほか数千のトピックに対して、そういったオーソリティがあるサイトをどうやったら検索結果に確実に出せるかを私たちは見つけ出そうとしている。

[それは人間の手ではなく、アルゴリズムでやっているのか?]
そうだ。人間の手では大規模にやれない。

[何が医療で何がスポーツなのか、分野を定義することは難しいと思う。それでもアルゴリズムでやれるのか?]
実際にやっている。

PageRankはいわば全体的な重要度だ。ニューヨーク・タイムズは重要度があるサイトだから、ニューヨーク・タイムズがもしあなたにリンクしたとすれば、あなたもまた重要度が高いということになる。

だが個々のトピックの狭い範囲に掘り下げ始めることもできる。たとえば、ジェフ・ジャービス(この番組に一緒に参加していた人)が私にリンクしたとすれば、彼はジャーナリズム分野の専門家だから、結果として私もジャーナリズムの分野において多少は関連性が高まるかもしれない。

できることなら各分野の専門家が意見や考えを聞きたいと人々は本当は望んでいるだろうから、私たちはそういったタイプのトピックを評価しようとしている。

数千のジャンルに分けてオーソリティがあるサイトの評価を高めるアルゴリズムを開発していることを、今年6月のSMX AdvancedでMatt Cutts氏は明かしました。

その後、9月のSES San Franciscoでこのアルゴリズムが完成したことをコメントしています。

現在もなお開発は続いているようです。

オーソリティの対象になるのはサイト? それとも個人?

それぞれの分野でのオーソリティとして認識されるのは、サイトなのでしょうか? それとも個人(著者)なのでしょうか?
ここがはっきりしません。

下は僕が気になった部分のトランスクリプトです。

So, PageRank is sort of this global importance. The New York times is important so if they link to you then you must also be important. But you can start to drill down in individual topic areas and say okay if Jeff Jarvis links to me he is an expert in journalism and so therefore I might be a little bit more relevant in the journalistic field.

特定ジャンルのオーソリティを評価する仕組みと対比してPageRankを挙げています。
そしてPageRankの対象として、サイトとしてのニューヨーク・タイムズの名前を出しています。

ところがこの後に出てくる説明が、同じくサイトを対象にしているのか個人を対象にしているのかが曖昧です。

個人としてのJeff Jarvis(ジェフ・ジャービス)の名前をMatt Cutts氏は挙げているからです(“me”や“I”が「私のサイト」のことなのか「私個人」のことなのか文脈からでは判断できません。どちらとも受け取れそうです。)。

サイトに対してのオーソリティだと僕はこれまで理解していました。

もし個人をオーソリティの対象としているなら、SEO界隈を最近にぎわせることがあるAuthorRank(オーサーランク)にひょっとすると関係するのかもしれないと勘ぐりたくなります。

いずれにしても、オーソリティを高めるためのコンテンツ作りとプロモーションにより真剣に2014年は取り組みたいものです。
その道の権威ある人が書いていることをユーザーが求めているからです。
ユーザーが求めているものを検索エンジンは上位表示してくれます。